当ブログは、ユーザー主導でエアソフトガン業界を発展させることを最終目標に掲げるウェブサイトです。

読者様へ情報提供を行うため、私が経験したことや設計した成果物は
可能な限りオープンソース、コピーレフトで公開いたします。積極的にご活用ください。

また、本ブログは色覚に制限がある読者様のために、
赤色と緑色の文字を意図的に避けて記述しています。読みづらいとは存じますが、どうかご理解ください。

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  S.L.A.S.H.システム商品化 - 2014年09月22日

みなさんこんにちは。ネヴリンです。サムネホイホイ

今日は、
PTS MASADA ACR用KEYMODハンドガードである
S.L.A.S.H. (スラッシュ:Super Lightweight And Slim Handguard)

 商 品 化 情 報 です。




SLASHは、2013年10月に基礎概念を公開した、ネヴリンオリジナルデザインのMASADA用ハンドガードです。

装着状態のサンプルがコレ。
(今回はiPadのカメラなので画質が荒いです。ごめんね。)





さてさて、発表当時は「アイデアはあっても資金力が無いため実現出来ない」アクセサリでしたが、
この度、国内大手エアソフトパーツメーカーであるライラクス様のご協力により、
このアイデアを実現できることになりました


ということで、本日、ライラクス本社(東大阪)に行って商品について簡単な打ち合わせをしてきました。



現段階では商品化確定ではないので、断定的表現は差し控えさせていただきますが、
それでも十中八九程度の高確率で商品化されるそうです。
なお、発売時期は未定ですが、設計完了済みなのでリリースもかなり早く行えるとのことです。



そこで今回は、ステマもかねてキーフィーチャーをご紹介いたします。
 (1)KEYMOD規格正式準拠のハンドガード
 (2)軽量薄型デザイン(約170g、厚み43mm)
 (3)かんたん脱着にもガチガチ固定にも対応
 (4)PTSはポン付対応、WE MSKは多分小加工で装着可
 (5)バッテリーはセパレートLipoやヌンチャクNiHMが利用可能

以上数点が、本案の特徴であります。



(1)「KEYMOD規格正式準拠のハンドガード」について。
この案は、VLTORとNOVESKEの共同開発したオープンソースのレール規格、
「KEYMOD」システムに完全対応しています。
主要なエアソフト向けハンドガードと異なり、実銃用レールが装着可能です。
エアソフト用の「ただの穴」と違って、KEYMODスロットの正式規格は加工コストが上がりますが、
正式規格準拠だけは妥協できない旨の意思をライラクス様に伝えてあるので、
よっぽどコストオーバーしない限りは実現されるでしょう。


なお、スロット数は側面が10個、それ以外は9個です。
SLASH 10.0の「10.0」は対応バレルの最低長を表します。つまり切り詰めたバレルもおkということですね。




(2)「軽量薄型デザイン(約170g、厚み43mm)」について。
本案は、PTSのリアルサイズハンドガードより細く、良好なグリッピングを提供するデザインです。
ハンドガードの板厚も近年の流行に合わせて極限まで薄くし軽量化も実現しています。
指が短い私にとっては細いハンドガードは握りやすいので助かりますし、
近年はM4でもURX4然りNSR然り細いのが流行ってるので一応トレンドを押さえたデザインです(笑)
また、滑り止めを兼ねた水平スリットが入っており、同時にスリット裏が補強リブ構造にもなっているのでたわみに強いですよ。




(3)「かんたん脱着にもガチガチ固定にも対応」について。
PTSの純正ポリマーハンドガードはハンドガードをピン1本で留めているのと、樹脂特有のたわみがあるため、
たとえば精度の要求されるレーザーのような装備や、バイポッドのような強い負荷がかかるアクセサリとは相性がよくありませんでした。
かといって、レールハンドガードやMSKハンドガード流用では太く重いためユーザビリティが下がってしまいます。
そこで、「精度が必要なときには固定サポートネジを使用し、
脱着性が重視される環境ではピン1本で脱着することを選べる」
ようにしました。




(4)「PTSはポン付対応、WE MSKは多分小加工で装着可」について。
本案は、PTSのサイズをベースに作ったハンドガードであります。
上のサンプル写真で示しているように、当然PTS MASADAにはポン付です。
WE MSKは持ってませんが、MASADAとMSKの違いはフレーム前方のハンドガード位置固定スリットのサイズのみだと聞き及んでいるので、
ハンドガードの突起を加工すればMSKでも使用可能なはずです。




(5)「バッテリーはセパレートLipoやヌンチャクNiHMが利用可能」について。
利用可能なバッテリーは、基本的にセパレートorヌンチャク型です。
ネヴリンはET1のレッドラインセパレート(7.4V 1400mAh)
推奨バッテリーに指定させていただきます。



このほかにも、類似の形状をしたバッテリーであれば使用可能です。
また、PTSリアルサイズハンドガード同様、
バレルのクランクレバーを外せば非セパレートのバッテリー
(おおむね15mm厚程度まで)が装着可能
です。

写真ではFETがクランクレバーの部分にありますけど、通常のMASADAは配線のみなので
スペース上3セルリポ等にも対応することを補足しておきます。





最後に、繰り返しますが、近いうちにSLASHは商品化されるハズです。

ただ、PTSのMASADA ACRは現在生産停止中なので、
対象個体数的にSLASHも数量限定生産になることがほぼ確実です。

また、加工以外でコストを抑えるために、
店頭販売は行わずWEB販売のみとなる可能性
もあります。

価格についても未定で、
中華に対抗すべく希望価格帯を1~1.5万と指定しましたが、
この価格帯でショーバイをするのは無理でしょうから
1.5~2万円程度と見ておいた方がいいかもしれません。
こればかりはライラクス様任せになりますので、連絡待ちです。

それでもACRスキーの皆様は入手手段とお金に糸目をつけない変態紳士諸兄(笑)だと存じておりますので、ご興味がおありでしたらぜひともお試しくださいませ。  » 続きを読む

Posted by ネヴリン  at 22:14Comments(6)AEG (Assault rifle)AccessoryOtherAEG

  MASADA SV(ストリームライン・バージョン) - 2013年01月07日

こんばんは。ネヴリンです。

今日はFIRSTのブッシュマスターに参加してまいりました。
サバゲの様子は、近大サバゲサークル(KUMA)ブログに寄稿しましたので、こちらをご覧ください。

参加した折に、FIRSTスタッフの私物PTSマグプル製 MASADA SV(ストリームライン・バージョン)を触らせて頂くことができました。
触らせて頂く代わりにFIRSTの宣伝をする約束なので、銃紹介も含めて扱わせて頂きます。



PTS MAGPULのMASADAといえば、マグプル開発時代の最終デザイン(Gen3)のMASADAで、ほぼ同時期のBushmaster/RemintongのACR(Gen1)と同じものです。
エアソフトはPTSから一昨年に発売されたましたが、43000~56000円とたいへん高価で、手が出しにくかった銃です。
MASADA SVは、商標使用料のかかる「デュポン・ポリマー」を安価なABSに置き換え、さらにアッパーの着色方法や刻印の入れ方などを工夫してお手頃価格にしたものです。
そのため中身の設計は従来のMASADA ACRと同じとなっており、長所も短所も同様に引き継いでいます。



FIRSTさんでの販売価格は29,800円で、一般的な国内流通価格です。
価格は平均並みですが、実店舗で現物に触れられること、カスタムのノウハウがある程度蓄積しているお店なので購入の際にかるーくイジってもらって作動性を向上させられることなどが、FIRSTさんで購入するメリットだと思います。
あと、店員さんと仲良くなれば、補修パーツが必要なときに「必殺アクセスオーバーシーズ保証書使いまわしの術」で……ゴホンゴホン。



まず、フレームのアップです。
写真だけではポリマー部分の質感が伝えにくいのですが、ノーマルモデルの繊維入りナイロンのざらついた感触に比べて、SVのABSはすべすべしています。かといってすべりやすい訳ではなく、実用上差はほとんど感じません
重量はABSの方が圧倒的に軽いです。
また、レシーバーは、ノーマルモデルはアルマイトですがSVは塗装のようです
このへんも低価格化に貢献していると思われます。




トップレール前方の写真です。
ノーマルモデルでフロントサイトが入っている部分は切り取られ、レールのスロットに変更されています
安価にダットサイトを入手できる今日では、アイアンサイトは不要と判断されたのでしょう。
箱出しじゃ照準できないけどいけるよね!という大胆な発想が斬新です。




グリップのアップです。
サイズや寸法等に変更は無いようで、グリップエンドの形状はノーマルモデルと同じです。
すべり止め用のマグプルマークのモールドもシャープで、しっかりとすべり止め効果を発揮します。




操作系周りノアップです。
細かい金属部品はノーマルモデルも塗装のため質感は一緒です。
ただ、この個体はマガジンキャッチの建てつけが悪く、マルイの多弾マグを指しても抜け落ちてしまうという不具合がありました
一度分解してバリを取ったり組み直すと治ると思います。

また、今回のロットは、マイクロスイッチの作動寸法がダメダメです。
トリガーを強く引かないと発射できないうえ、トリガーストロークもかなり長いようです。
オムロン製のマイクロスイッチに交換し、スイッチボックスの厚みを調整することが必要になると思います。




給弾ルートです。
ここはノーマルモデルと変わりません。たぶん金型が同じなので。
ノズル長は相変わらず1mm程度足りてないです。仕様ですね。




ノーマルバージョンとの大きな差は、刻印が切削ではなくプリントになっているという点と、メカボやチャンバーに施されているはずの酸化防止用の塗装がないという点が挙げられます。

刻まれている文字列がノーマルバージョンと全く違っていて萎えてしまいます。特にこのデカデカと入れられた「MADE IN CHINA」は酷いですね
コストダウンやノーマルモデルとの差別化を図るとしても、刻印の変更は必要なかったんじゃないかと思います。

メカボなどの塗装は正直不要だったので、SVの措置で正解だと思います。黒染めメカボは確かにかっこいいですが、それだけですからね。

そして、またしてもこの個体に不具合が見つかりました。
ホップの調整ダイアルがユルユルです。ホップをかけてもダイアルが戻ってきてしまいます。

ノーマルバージョンはチャンバーが塗装されており、その皮膜分厚みが増してダイヤルががっちり固定されていたのですが、SVは地肌むき出しのためダイヤル軸がユルユルなんでしょうね。
Wii Techのチャンバーに換えてしまうか、eHobbyAsiaで売ってるノーマルバージョンのスペアチャンバーを移植するほかないと思います。
知り合いにノーマルバージョンのMASADAを持っている人がいれば、アクセスオーバーシーズの保証書でチャンバーを取り寄せることができるかもしれません

そしてMASADA固有の大問題、ホップが効きにくいという大問題はいまだ健在です。
PDIのWホールドチャンバーは強めのホップがかかるのでMASADAにはぴったりですが、私はシステマ推しをしておきます。マルイもありかも。





ストック周りです。
材質以外はノーマルバージョンとの差はなく、ぐらつきはありません。
必要十分という言葉がぴったりくる仕上がりです。

書くところがないのでこの辺に書きますが、SVのマズルは、ノーマルバージョンと違って逆ネジだそうで、ハイダーの選択範囲が広がっているようです。




最後に、私のノーマルバージョンとともに並べた写真です。
いずれの写真も、上がノーマルバージョン、下がSVです。






こうやって並べると、ポリマーの質感の違いが少しは分かるかもしれません。ABS製の方が光沢があってすべすべです。
といっても、気になるほどのものではないですけど。
金属部分の質感は全く違っていて、アルマイトと塗装では色味も手触りも全く違います
まあそりゃあ、アルマイト+切削刻印と、塗装+プリント刻印じゃコストに雲泥の差があるんだから当然ですが。






グリップも超拡大するとこんな感じの差があります。
やはりデュポンポリマーの方がヤスリのようにざらついており、少々汗をかいたって手に食い込んできて離れませんが、
ABSだと、デュポンのような食いつき感はありません。キレイすぎるって感じがします。





総評として、MASADA SVはいじれる人が買うと、かなり使えるテッポのになるでしょう。
もともとものすごく剛性が高い銃なので、いじればいじるだけ美味しくなりそうです。
もちろんチャンバー、トリガーは見直し必須です。余力があればモーターをマルイ製にするのが望ましい感じですね。


もっとも、フォールディングストックとショートバレル、リアルサイズハンドガードを載せるのであれば、最初からノーマルバージョンのCQBを買うorAKMとARロアを用意するほうが性能対コストは良いと思われます。

あくまで、気軽(?)にMASADAの優れた操作性が得たいのであれば、手直しという条件は付きますが、お勧めできる一丁です。


  


Posted by ネヴリン  at 02:24Comments(1)AEG (Assault rifle)

  M4アップデート - 2012年12月10日

サムネホイホイこんにちは。ネヴリンです。

今回は前置きとして書くことがたくさんあります。下のボタンをクリック!


<その1>
ついにウチにもツイッターを実装しました。画面一番下にあります。

<その2>
エアソフト研究の雄、ガンジニア様と相互リンクして頂けることになりました。ありがとうございます。
また、ミリブロガーの根無草様とも相互リンクすることになりました。そのほか、既にさまざまな方に相互リンクを張って頂いております。すべての方を紹介できないことが残念ですが、改めて謝辞を述べさせていただきます。

<その3>
KWAのKRISSベクターをアメリカ、台湾に発注しています。年末には実機が届きます
紙面に対してのWEBの最大のメリットは、「動画が使える」ことですので、打倒アーム○マガジンを目指して可能な限り詳細にレビューします。
そして、ARESのMSR338も勢い余ってポチってしまったので、届き次第レビューします。こっちは私の中で優先順位が低いので気分が乗り次第ですね。
あ、あとPDRですが、PTS社は何の音沙汰もないときに突如ポコッと製品を発売してユーザーを混乱に陥れる悪い癖がありますので、そろそろ発売するんじゃないかと思います。以前の記事でも書きましたが、もうパッケージとかできてるっぽいので。



さて、それでは本題に入ります。
今回は私のM4、SR-16E3 VIS1のアップデート記録です。
細かいアップデートが蓄積したので、載せておきますね。




今回のアップデートは、主に内部カスタムです。
・命中精度、ホップアップ周りの強化
・トリガーストロークの短縮
・ギアノイズ静穏化
・その他小技

が、今回の主なメニューになります。


それではまず、命中精度、ホップアップ周りの強化から見ていきます。

私は以前、ハイパー道楽様のカスタムガンコンテストにエントリーするにあたり、PRO-WINのCNCチャンバーをM4に組み込みました。



左右のウィングにはアルミテープを巻いてガタ取りをするとともに、付属する前後のガタ取り用のイモネジをばねに交換してバレルのブレを押さえるようにしました。
なお、自作のSCPも組み込んであります。
また、非常に厄介な問題、「二発給弾」が起きていたので、それにも対処しました。
このチャンバー、仕上げがキレイすぎてチャンバー内でBB弾がすべってしまい、一部のホップパッキンではチャンバーに二発装填される事態が起きます。



要するにチャンバー内で弾がすべらないようにすればよいので、写真の箇所にドリルの歯などでくぼみをつけます
マガジンから上がってきた弾は、チャンバー内でホップパッキン側に滑り込む前にこのくぼみにはまって保持されるという仕組みです。
位置は給弾口のちょうど真上がベストです。

また、この銃と私の使っているPMAG・EMAGの組み合わせではノズル長が0.5~1mm程度足りません
ということで、ノズルをいじって、弾の保持位置を変えてみます。



これ、ファイヤフライの「でんでんむし」のパクリです。
0.75mmのプラ板を張って、整形しています。
また、ちょっと変わった試みとして、ノズルの穴をわずかに下方に偏芯させています
これは、空気をBB弾下方から吹き付けることにより、ホップパッキンの突起部分にBB弾を効率よく当てる、ある程度のパッシブホップをかけるという発想です。シェリフのLRBみたいな。



エアを真後ろから当てるノーマルに比べてエネルギー伝達効率は落ちるでしょうが、きっと微々たるものでしょうねー。
ちなみに効果があるかどうかは、この偏芯ノズル単体で試したことはないのでわかりません。
ただ、これらのカスタムを複合的に施すと、有効射程(狙って当たる、まっすぐ飛ぶ距離)は伸びました。

バレルの加工ですが、ホップ窓の面取りをだいぶ増やしました。
写真は過去のものの使いまわしですが、要するにこういうこと↓

現在はもっと面取りしています


透けスケチャンバーで見てみましょう。パッキンがだいぶ滑らかに降りていて、パッキンの無駄な張力が緩和されています。
超分かりづらくてごめんね!

VFC純正チャンバー+ガーダー硬度50チャンバーパッキンクリア


最後にバレルのガタ取りです。アルミテープを巻いています。VFCバレルに付属していたの固定リングと組み合わせること前提なので1周しか巻いていません。



命中精度、ホップアップ周りの強化は以上です。





それでは次に、トリガーストロークの短縮です。

これは割と簡単で、トリガーとかメカボにプラ板を張って、可動範囲を制限してしまうだけで済みます。
なお、これは電子制御トリガー「AWS Raptor (V2HC-X130)」を搭載しているからこそ可能なのです。他にも、ACUSなどが載っていれば出来ます。
※ただし、ノーマルではやらないでください。接点が近づきすぎるとスパークになどより故障する場合があります。





張り付ける箇所は、写真の通りです。厚さはお好みで。微調整はカッターナイフなどでプラ板を削れば可能です。
私の仕様では合計トリガーストローク2mmです。(作動までの遊び約0.5mm、作動範囲約1.5mm)
もっと突き詰めればもっと短くなりそうですが、確実な作動が可能なマージンも考慮して2mmにしました。
トリガーストロークの短いPTSのMASADAでさえ5~6mmですのでだいぶ短いです。もうノーマルなんて使えない。トレぽん?シラネ。
なお、セイティをかけるために、セイティ用のバーも削る必要があります。私はうっかり削り過ぎてしまったので小ネジを打ち込んでいます。





それではさらに、ギアノイズ静穏化に挑戦します。

最初の調整のとき、なぜかピニオン-ベベル間のギアノイズが解消できませんでした。
試行錯誤の結果、これはVFCモーターの寸法が若干長いことが原因であろうという結論にたどり着きました。
モーター缶自体が1mm程度長く、その分シャフトも延長されていたのかもしれません。
たった1mm程度の差ですが、この差は大きいです。



このため、ピニオンギアの取り付けを少しだけ深くするとともに、グリップエンドにシムを噛ませてかさ上げします。



また、モーター位置調整のために通常は金属プレートが使われているのですが、そんなもんはVFC電動ガンにもMOEグリにも付属していません。
ですので、金属プレートの代わりに3.0mmのベアリング球を用います
MOEグリの調整スクリューはへこんでいるので、ベアリング球は中央に保持されモーターのシャフトを直接押します。ベアリング球も自由に回転するので、シャフトの回転を妨げにくいです。



これでギアノイズが相当低減できました。




それでは最後に、残りの小技を書いておきます。

こないだ海外通販で仕入れたメカボ内部品を組み込みます。
使うのは、
SHSのVFC用ダミーボルトキャッチパーツ、エレメントのサイレントピストンヘッド、5KUのシリンダーヘッド、ノーブランドの全金属歯ピストンです。



ダミーボルトキャッチですが、VFCメカボの付属人は亜鉛ダイキャスト製で、使っているうちに削れてしまいます。なので、スチールでできたSHS製の物に変更します。




ピストンヘッドとシリンダーヘッドはシステマ製のコピーです。いわゆるマッシュルーム型ですね。シリンダーヘッドの金属部分は、機種やシリンダー容量に合わせて変更できます。



これにさっきのピストンを組み合わせます。
このピストンはナイロン系で粘りがあります。ただし寸法がマルイピストンに比べて長かったので、後端を削って寸法を同じにします。



金属歯が15枚なので、ピスクラ対策として後ろから2枚目の歯を切除して使います。



シリンダーヘッドですが、固定用の穴が小さく、そして左右で位置がずれていました。このツメの甘さはやはり中華製品ですね。
もちろん加工して組み込みます。



あ、これまで使っていたアーミーフォースの赤ピス+VFC純正ピストンヘッドは何となくという理由で退役させました。
ちなみに、VFC純正ピストンヘッドにはプラの固定パーツがついていましたが、F7-15 (内径7mm、外径15mm、厚さ5mm)規格のスラストベアリングが使えます。



あとは細かいところですが、タペットプレートの動きをスムーズにするために、一部を削っておきます
削る際の注意点ですが、応力集中により折れてしまわないように、根元は丸く削っておきましょう。



これらのものを組み込んでメカボを閉じます。
ウチでは六角ネジに変わってトルクスネジを正式採用(笑)したので、メカボのネジ類はすべてT10のトルクスネジに交換します。もちろんミリネジ規格の国産品ね。



VFCのメタルフレームは、マルイ純正マガジンやPMAG/EMAGを使うとガタが出ます。ガタがあるとマガジンの脱落や、マガジンキャッチの受け穴が痛むので、ガタ取りのためのスペーサーを張り付けます。もちろんプラ板です。プラ板は万能ですからね。





・・・以上で、今回のアップデートはおわりです。





おまけ
このホルスターが欲しい。

「Automatic Holster」


銃を抜く前に下に押し込むことで、スライドをコッキングする動作と、ホルスターのロックを外す動作が同時に行えます。
コッキングが片手でできるというのは大きなメリットですね。
なお、スペイン警察向けのものらしく民間での購入ができるかは不明です。

なお同社の「Thunder」というモデルもあるようです。
下にスッと抜くだけでコッキングもされるスグレモノです。

「Thunder」




  


Posted by ネヴリン  at 20:25Comments(2)AEG (Assault rifle)

  次世代M4修理 - 2012年10月27日

こんにちは。ネヴリンです。
サムネホイホイ

今日は修理依頼を引き受けた次世代M4の記事です。


今回も自分のメモ兼修理報告になります。





M4というかM16A5ですw(持ち主談)
ストックやハンドガード等はマルイ純正従来型からの流用加工品で、バレルは従来型用のカスタムバレル加工品だそうです。
またTSS製と思われるリコイル強化ユニットが組み込まれていました。このユニットには純正に比べてかなり固いリコイルスプリングが入っていました。
パワーソースは9.6vのニッスイを使用するそうなので、ニッスイバッテリーもお借りしました。
なお、今回の依頼者様はカスタムに関してかなり上級者で、ご自身でも十分対処できる腕をもっているのですが、ご好意で私に次世代M4を弄らせて頂く機会を頂きました。


こいつが曲者のリコイル強化ユニット


故障はおそらくピスクラで、作動させるとピストンの作動音が異常です。
今回の修理はこの原因となっている部品の交換です。部品は持ち込みで、不足が出た時には当方で追加してよいとのこと。
また、ベースガンがM4A1のためフロント配線になっています。これをストック内配線にしてほしいとの依頼もされました。

預かった部品たち


今回は大まかに、分解編分析編組立編という構成でお送ります。







<分解編>


それではさっそく分解をしていきます。
分解についてはほかの方がすでに詳しく説明されておられるので、自分で組み立てる際に間違わないよう複雑な個所を写真でメモしておきます。
長くなるので、見るときは下のボタンを押して表示してください。


前方配線のため、先にヒューズを外さないとバレルが抜けません。配線を通す加工は持ち主様が行っていたようです。
バレルリンクには従来型のものが使用されており、ガスチューブは取り付けられていませんでした。アルミ一本物のバレルが装着されており、実射性能を重視していることがわかります。
アッパーレシーバーを引き抜くとリコイルユニットにアクセスできます。限られたスペースにこれだけ詰め込むんだから複雑な構造になってしまうのはわかるんですが、もうちょっと固定方法とか考えてもよかったんじゃないですか、マルイさん。
上から見た図。
チャージングハンドルを外したところ。銀色のパーツがピストンの突起と連動して動いてるんですね。ピストン後退への負荷は低いみたいです。
ダミーボルトパーツ後端部。スプリングのテンションとチャージングハンドルによって固定されているだけです。外れはしないけどしょっぱいなぁ。
EG1000がが入っています。トルクが必要なんでしょうね。純正に使われていた配線は0.15mmx50本の錫メッキ線です。1.0sq相当になると思います。
トリガーピンを外します。従来型は片側にローレット加工がされていましたが、次世代は真ん中に溝が掘られており、そこに何らかのテンションをかけて脱落を防止しているようです。ただし、そのテンションもあまり強くはないためリコイルショックで抜けそうな気がします。
ボルトストップパーツ。見づらいですがちょびっとだけ見えています。
ボルトストップパーツを前から見たところ。メカボのボルトストップパーツとフレームのボルトキャッチがかみ合うように組まれています。組み間違えないようにしなければ。
ここまでくるとメカボを取り出せます。セレクターをSAFEにしたままメカボを前方に押し込むと抜けやすいみたいですね。
マルイお得意のセレクタープレート連動物理通電カット機構。いつも思いますが、コレ要らなくないですかね。神経質な人はここをはんだ付けしてしまうらしいです。
メカボ右側面。ボルトキャッチの下に一本プラスネジが隠れています。そいつと残りのトルクスネジを外すとメカボが開けます。
ボルトストップパーツのアップ。マルイさん的には「セカンドカットオフレバー」というらしいです。弾切れになったらマガジンスプリングでボルトストップにテンションがかかり、その状態でタペットプレートが後退すると、それに連動してトリガースイッチが跳ね上げられて通電がカットされる仕組みです。


分解はここまでです。





メカボを開いたらピストンのカスっぽい物体が出てきました。



念のためギアのほうを見てみたんですが、どうやら摩耗もなく完全に無傷でした。



さて、疑惑のピストンですが、こんな感じになってました。



次世代特有の削れ方ですね。
ピストンが後退し、リコイルウェイトのプッシュロッドに接触した衝撃で、セクターギアとピストンのラックギアがかみ合うタイミングがずれてこのような削れ方になると思われます。
これの原因は、冒頭で述べた、リコイル強化ユニットに付属する強いバネの抵抗と、9.6Vという若干高い電圧によるギアの高回転です。





<分析編>

さて、上の問題を解消するヒントを得るべく、構造とギア位置を分析しておきます。

次世代M4は、ピストンで直接プッシュロッドを押して後退させます。
と言ってもリコイルウェイトをフルストロークで押すわけではないので、ピストン位置がある程度後退したときに、ピストンとプッシュロッドが衝突してしまいます。
このため、衝突の瞬間、メインスプリングとリコイルスプリング両方のテンションがかかり、負荷が非常に高まります。
この負荷がかかるとき、わずかにピストン交代速度が遅まり、ギアとのタイミングがずれて、ピストンのラックギアが削れてしまいます。
これが次世代M4特有のピスクラ原因であり、上に載せた壊れたピストンの写真のような壊れ方になります。

なお、依頼された銃は硬いリコイルスプリングが入っていたため、より負荷が増えてしまったものと思われます。その上で9.6vで使用していたので、機構的にはより悪い影響が出ていたのだと思われます。
金属歯ピストンなどで強度をあげれば回避できますが、本当はリコイルスプリングを適度な硬さにしておくのが一番ですね。
(柔らかくしすぎたらリコイルウェイトの前進速度が遅れ、後退してきたピストンと衝突することになり逆効果です。むずかしい。)





なお、プッシュロッド接触位置はココです。
ちょうど削れたラックギアの位置と一致します。




開いてみたの図。
前進位置。
ギア同士が当たる直前にタペットプレートを引き始めます。
なんか次世代はタペットプレートのばねが固いので、ほんのわずかですがクッション効果があるのかもしれません。




タペットプレート後退位置。
この図にあんまり意味はない。




プッシュロッドにピストンが接触する位置。
この後、プッシュロッドが半分後退したところでピストン上方の突起がダミーボルトを後退させるパーツに衝突しますが、負荷的に無視します。




構造はだいたいこんな感じです。
さすがマルイバランスですね。絶妙だわ。
逆に言うとこのバランスを崩すとぶっ壊れるということなんですが。

パーツを組み替える以上全く同じバランスにすることはできませんが、各部品のすり合わせ、作動マージンの確保で耐久性とか作動性を確保したいと思います。









<組立編>

それでは組立に移ります。

とりあえず、ピスクラ対策として、ラックギアが削れないようにするために金属歯ピストンを入れます。
ピストンは持ち込み部品のUFC(SHS)製次世代用です。

次世代にはあまり効果はなさそうですが、後ろから2番目のギアを削り、リバウンド対策を施しておきます。



ピストンヘッドには、後方吸気加工をしておきます。性能が下がることはないので、クラッシュ防止のために行っておきます。
一か所だけ穴の位置がずれてしまいましたが、強度的には問題ないです。



軸受けも持ち込み品に交換します。



この軸受けですが、非常にバリが多っかったので1000番→2000番の耐水ペーパーで研磨しておきます。
あ、5個しか映っていませんが、一個だけ既にメカボに入れて接着してます。



写真は取り忘れてしまいましたが、スプリングとスプリングはライラ製です。


メカボックス内の配線は潤工社AF04B110テフロン銀メッキ1.25sqです。
皮膜が破れやすいところはシュリンクチューブで保護してあります。




分解整備性をあげるためのジョイントコネクタは、高耐圧のラージコネクタの芯を使いました。
通常のラージコネクタは金属板を丸めたものですが、これは削り出しです。
寸法的には互換性がありますが、耐電流値が50A(ラージの3倍)までいけます。
何と言っても細いので、こういうところにはピッタリの部品です。(というか長いのでここ以外使えません……)



ストック内配線は柔軟性が求められ、被膜が傷つきにくい個所なので、イーグルのシリコンケーブルを使っています。
ヒューズはミニ平型の20Aを使っています。コネクタは、依頼者様のバッテリーに合わせてディーンズコネクタを付けました。



あとは外装を組み立てて完成です。
依頼者様にはいつもお世話になっているので、VFCのA2グリップと、ライラのねじ止めトリガーピンを盛っておきました。



……あ、なんだかんだ書いといて、分析した構造をカスタムに生かしてないじゃないか! というツッコミはしないでくださいね。

  


Posted by ネヴリン  at 05:21Comments(3)AEG (Assault rifle)

  PDRもうすぐ? - 2012年08月11日

こんにちは。ネヴリンです。

PTSマグプルのPDR、もうすぐ発売だそうです。




ショットショーなどでの予告が正しければ、価格は300ドル前後になるそうです。

友人の分も含め、発売したら何本か仕入れます。








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タグ :PDRMAGPUL PTS


Posted by ネヴリン  at 13:47Comments(2)AEG (Assault rifle)

  SR-16E3 VIS-1 - 2012年07月18日

こんばんは。
いつまでたってもブログの記事を小分けにできないネヴリンです。
だから長ぇんだよな。



それはいいとして。



今回のお題は「SR-16E3 VIS-1」です。

VFCのSR-15コンバットマスターに、DYTACのVIS-1を乗っけてみたらカッコよかたって話なの。それだけだ!







脳内で過去の産物となったはずのM4が、復活を遂げてしまいました!
M4を旧式というにはいくつか理由があるんですが、エアソフトに限っていえば、「首周りが折れちゃう」「左手にスイッチした時に辛すぎる」という、ゲームユースでは不利な点が多かったからです。
VLTORのVIS-1が首回りを強化し、ナイツのSR-16フレームが操作系をアンビ化してくれました。
これによりもはや過去の産物たる要件を満たさなくなったこいつは、「なんか普通に使えそうなタイムプルーフされた銃」って位置づけになりました。
実銃ファンからすれば邪道な組み合わせだとは思いますが、私的にはアリです。ほら、プリンにしょうゆかけたらウニみたいになったよ!って感じ。
あ、私は食べませんけどね。


フレームですが、操作系がすべてアンビです。マグキャッチ、ボルトリリース、セレクターは元機種がVFCのレジェンドシリーズなのでライブで作動します。
チャーハンは完全なアンビとまではいきませんが、M4系なので左手でもコッキングできます。AEGではホップ調節にしか使わないのでいいですけどね。

嫁の手が入ってきました↓


ハイダーはナイツのインコネル、バレルは12インチのセミコンパクトサイズです。
VFC純正を流用しているだけって話なんですが、着せ替えをしなくてもなかなかタクティコーなシルエットに仕上がっているので、このままで十分です。
アイアンサイトはA.R.M.S.#71ポリマーサイトのレプリカです。こいつなかなか使い勝手がいい上にかなりリアルなので愛用してます。





この銃で最大の苦労点は、VFCロアに、G&P用のDYTACアッパーを載せたことです。
寸法が全く違い、ポビットピンが刺さらない、アッパー後端の「ミミ」がロアにかみ合わないなど、問題がてんこ盛りでした。

とはいえ、FIRSTでセールしてて、新品が2万で買えました。(市場価格は3.5万)
あやうく安物買いの銭失いになるところでしたが、こんなじゃじゃ馬のVLTORのVISだって、カワイイもんはカワイイので、活かしてあげるしかありません。


仕上げはいいのですが、厚みがリアルサイズに近く、AEGにはかなりタイトです。
ポートカバーはどうガンバっても閉まりませんw


VFCロアのボルトストップ機能のあるポートカバーを使うためにアッパー内部を削ります。
見えないところなので仕上げは適当です。

チャーハンスプリングのネジを指そうとしたら、ネジ切りがされておらず、無理やり回したら折れました。
リューターでネジを削って救出しました。


使ったのは、VFCのダミーボルトシルバーです。
専用のプラパーツが付属します。(要接着)


また、フォアードアシストノブがあるカートディフェクターブロックが歪んで付いておりました。
ポートカバーの軸と干渉していたようなので、リューターで削ります。こちらも見えない部分なので仕上げは適当です。



「ミミ」の長さが足りないので延長する必要があります。
幸いなことに、メカボのスプリング部分の円筒状の出っ張りと、フレームに0.5mm程度引っかかっていたので、補強は最小限で済みました。
補強は、アッパーの耳部分に穴をあけ、強度の高い金属棒で金属突起を作り、突起をロアにひっかけます。

まずは下穴をあけます。
ロアを削って凹凸でかみ合わせるので、下穴をあける位置は、ロアの金属部分と半分干渉する程度、つまり、ミミから半分はみでる程度です。



強度の高い棒、つまり焼き入れスチールなどを、加工素材コーナーで真面目に探すと200円くらいするので、同じく焼き入れ加工がしてある2.0mmの六角レンチを使います。これなら1本50円もしないので経済的です。
このレンチを適当な長さにカットします。焼き入れ済みなのでヤスリでしか切れません。



カットしたレンチにエポキシ接着剤をつけ、先ほどあけた穴に打ち込みます。



ロアの干渉部分を削ってやって、金属突起とかみ合うようにします。



また、多少不恰好になりますが、金属用パテをで用いて空いたスキマを埋めます。
金属突起の固定の意味合いもあるので、突起周りは特に念入りに成形します。
そしてそのままだとパテと金属の境目が見えてしまうので、今回は、パテと金属部分の上に瞬間接着剤を厚塗りし、サンドペーパーで表面を馴らして平らにしました。
塗装は、キャロムのブラックスチールで下塗りをし、その上からインディのブラックパーカーを薄く塗りました。



このフレームの修正作業には1週間くらい費やしています。
実は前側のポビットピンの軸もずれていたし、アウターバレルを挿入するときにだいぶ干渉していたのでかなり削り込んでいます。
写真は取っておりませんが地味に大規模な加工をしてたりします。



ストック、グリップは、紆余曲折あって最終的にマグプルPTS製MOEグリップと、同社UBRストックになりました。

グリップ内にSBDを入れるスペースが必要なことからMOEとかMAIDを選択することにしておりました。PTSにしたのは、以前使っていたレプリカの品質に不満が多かったことと、PTS純正でも価格的に安かったことから、結局PTS製の新型MOEグリップを選びました。(結局後述のトリガースイッチが入手できたのでSBDは入れません)
今回買ったPTSの新型萌えグリなんですが、メカボやモーターとの個体差のせいか、そのままグリップ底蓋を占めると回転に変な負荷がかかっていました。モーター位置調整用のスクリューを緩めても治らないことから、0.5mmのワッシャを2枚ずつ、合計1mmになるように挟み込んで位置を修正しました。



また、バッテリー搭載箇所をストックに限定した設計にしていたんですが、VFC SR-15に付属していたクレーンストックは頬付のときにしっくりきていなかったことから、幅が薄いタイプのストックに交換を考えておりました。ただ、ブッシュマスターやマグプルCRTのようなストックだと、バッテリー搭載に制限がかかることや、構造上前後方向へぐらつきが排除できないことから、マグプルUBRに白羽の矢が立ちました。かといってレプリカだと固定方法の違いでバッテリーが入れにくくなるので、かなり高額にはなりますが、PTSのUBRストックを選びました。



バッテリーはMASADAと共通の7.4Vリポバッテリーを使います。
バッテリーコネクタは、外形寸法や耐電流値を考慮してEC3コネクタを使用します。



すっぽり収まります↓


PTS製はストックパイプ後端のフタがネジ式になっています。
UBRストックは、「REMOVE」ボタンを押しながらストックを伸ばすとツールレスで分解できるので、バッテリーアクセスが非常に容易です。








さて、お次は内部です。

今回使用するAWS Airsoft製 『Raptor FET V2HC-X130』が、この銃の最大のミソです。

海外のレビュー(英語)↓


英語圏ではユーザーが多いみたいですが、日本ではほとんど使用者を見かけません。
しかも今はメーカー生産も止まっているようなのでデッドストック状態です。

アメリカのショップに偶然在庫がありました。100ドルです。


本体、専用カットオフレバースプリング、説明書。付属品はこれだけです。
メカボ内部のトリガースイッチと本製品を置き換えるだけなので、メカボ外部にユニットがはみ出ません。



こいつの特徴は、多彩な設定が詳細に行えるということです。
これは説明書の抜粋ですが、なんと392通りもの設定が可能です。
特に気に入ったのが「プリコック」という機能で、メカボへの負荷は増えるものの、トリガーレスポンスがハンパなく向上しますので、タクトレ・セミ多様派には嬉しい仕様です。
また、極力バッテリーやメカボに負担をかけないように、PWM制御やアクティブブレーキをしない設定もできます。



この製品、組み込みの際にセミでもフルでも常にカットオフレバーが作動するようにセレクタープレートを加工することになりますが、カットオフレバーとしての機能ではなく、ギアの回転位置や回転時間の検知用のスイッチとして作動するようになります。
そのため、「RoFコントロール」の項目の「Adaptive RoF ○/sec」で連射速度が固定されるんですが、一回転目だけは回転時間計測に使われるのでギアの回転速度が早い場合があります。

        ※ニッカド/ニッスイ/リフェ/リマ等のバッテリーを使う際は、バッテリー監視(Li-Poly Monitoring)をOFFにします。

        ※RoFとは、レート・オブ・ファイアの略で連射速度です。
        ※Adaptive RoFの場合、設定は同じままでバッテリー電圧を変更しても、連射速度は変化しません。
        ※PWM RoFの場合、設定は同じままでバッテリー電圧を変更すると、連射速度は変化します。
        ※「no interrupt」表記のあるバーストは、バースト中にトリガーを引き直しても、その入力は無視されます。(バースト終了後再び入力を受け付けます。)
        何も表記のない場合は、ギア回転に応じて適宜入力を受け付けます。
        ※アクティブブレーキを用いた場合、モーターのコミュが痛みやすくなります。また、また、この機能を使用したままSBDを導入すると、ブレーキが正常に作動しなくなります。



各種スイッチはこのような配置になってます。





この面の中央にあるチップが、マイクロチップ製PIC18LF2321です。かなりハイエンドです。


2つの基盤がコネクタで接続されています。


今回買った製品ですが、リア配線のものが在庫切れで入手できなかったので、フロント配線です。
これを私の銃で使用するために配線をリアに引き直します。
ま、もともと使われている線が18ゲージのビニールコード(要するに安物)なので、潤工社の『ジュンフロン AF04B110』に張り替えです。

VFCメカボとは微妙に寸法が違っているので削りました。加工で導体部分がむき出しになったので絶縁しておきます。


カットオフレバーがちゃんとはまっていませんね(汗


完全に純正のトリガースイッチを置き換えることになるので、メカボ内はシンプルにまとまります。
システマPTWやASCUのようなタクトスイッチではないのでクリック感はありません。



スイッチはトリガーのこの部分で押します。


ラプターFETの組み込みはこのくらいで終わりです。


今回はVFC純正のギアを使います。
VFC純正ギアって、ちゃっかり16:1くらいのハイスピードギアが入っているのでいいんですが、大概ギア鳴りが大きいです。
ベベルのバリ取りと、自動シム機能をキャンセルし、きっちりシム調整を行います。

自動シムは、スプリングのテンションでシム機能を補うものなので、ばねのよじれや引っ掛かりがギア鳴りの原因になります。
そのため真鍮パイプからスペーサーを削り出して、ギアにはめ込みます。

回転させながら削ることで旋盤に近い切削ができ、精度が出やすくなります。


真鍮パイプを接着材をつけてギアにはめ込み固定します。
なお、VFC純正のプラのタペットディレイヤーは変形しやすいので、DYTAC製の金属製に変更します。
DYTAC製の金属製ディレイヤーは、形状的にはBigOut製に近いですが、3個入りで400円以下です。



写真には写っていませんが、タペットプレートをシステマVer2用、ピストンをアーミーフォース全金属歯にしておきました。これで少しは耐久性上がるかな。
また、VFCは逆回転防止ラッチの軸が短いので、余っていたディープファイアのチタンコートものを付けました。



また、海外製品ですので初期状態ではデチューンがされています。
日本向けかつロットが新しいものはスプリングが専用品に変更されている場合が多いようですが、ロットが古いか、日本以外のデチューン必須国に輸出するモデルは、タペットプレート前に詰め物をして、ノズルのエア漏れでデチューンする方式になっています。

この銃は後者のようで、メカボ前方からねじを入れることで詰め物効果を出していました。
これは命中率低下の大きな要因になるので、除去します。






命中率のカスタムで言えば、バレルの小加工です。以前ACRのバレルに施した加工と同じものです。
バレルの窓をKMやPDIのように斜めに削ることで、ホップパッキンの不要な張力を逃がし、ホップのかかりを安定させます。
経験上ですが、これにより左右へ弾が散るのを極力防ぐことができるような気がします。



これ、ネットをウロウロしていると私よりも前に既に何人かの方はこの加工に行きついておりました。どうやら私がオリジナルという訳ではないので、この場を借りて紹介させて頂きたいと思います。

ホップパッキンは、PDIのV型ホップパッキンを使用します。三点保持になるのでホップのかかりが安定すると信じていますw
ノズルは残念ながら手持ちがないのでそのままですが、そのうち作ります。(え
あ、いや、ノズル穴を偏芯して、中央より下からエアを吹き付けるようにすると、シェリフのLRBみたいなパッシブホップがかかるんじゃないかと思うんですが。



チャンバーはVFC標準のポリカチャンバーを使います。透明なのでセッティングが楽です。
精度がなかなかよいので、ぶっちゃけ国内メーカーのチャンバーに換える必要がないんじゃないかと思います。



内部のカスタムは以上です。
後は組み上げて完成です。



















あ、やべ……、スイッチ壊してもた!!!!




横着してセレクターの面取り忘れたのが悪かったのか……?
(VFCは専用の金属セレクターなので、推奨されているプラのセレクターと微妙に互換性がないんです。)
とりあえずデジキーでこれ買ってきます……。






  


Posted by ネヴリン  at 20:05Comments(6)AEG (Assault rifle)

  MASADA ACR 調整05 - 2012年07月14日

こんにちは。ネヴリンです。

米AWSエアソフトがつぶれてしまい、トリガースイッチ部に内蔵するタイプのマイコン制御FETユニット、「ステルスFET」および「ラプターFET」が市場流通品だけになってしまいました。フランスの本家AWSエアソフトヨーロッパはまだ存続しているっぽいんですが製造休止中のようです。
幸いなことに、ラプターFET(Raptor FET V2HC-X130)が市場流通品から確保できましたが、メーカー製造があった頃に比べて20ドル以上高値で取引されているようです。
完全なかたちでビルトインできるタイプのマイコン制御FETって、そこそこ高い技術力が必要とされる反面、製造コストが地味に高くメーカー的には参入しづらいですが、それでも頑張って作ってほしいものですね。




それはいいとして。


今回は、電動ACRメカボのSame Condition ReAdying Project (仕様共通化計画)』
通称『スクラップ』です(笑)


ゲーム中に落とすなどしてメカボの中身がダメになったときに、ほとんど同じセッティングのメカボを複数用意することで、トラブルに対処しようというリスク分散のための計画です。
※決してゴミメカボを量産する計画ではありませんw

GBBのACRを作ったり、MASADA AKMのロアを入手したことで、メカボとフレームに余剰ができたことがきっかけです。最低限しか中身に手を付けてなかったので、いつもの作動感でキッチリ動くようにしたかったのですよ。


今回調整したユニットたち。↓


仕様についてですが、ほぼ前と同じで、レシピは、

メカボ:純正
モーター:マルイ EG-1000S
ギア:SS ベアリングINギアセット(16:1)
軸受:NTN FL693
シリンダー:SHS ステンレス放熱スロットⅡ 300-400mmインナー用
シリンダーヘッド:SYSTEMA Energyサイレント(SIG550/AUG用)
ピストン:ARMY FORCE 全金属歯14枚ポリカピストン
ピストンヘッド:SYSTEMA Energyサイレント
スプリング:LAYLAX プロメテウス90SP
スプリングガイド:ARMY FORCE ベアリング付
ノズル:純正
タペットプレート:純正
アンチリバースラッチ:システマ製
配線:潤工社 ジュンフロンAF04B110 (1.25sq)
FET:あり(自家製Rev2)

です。
シリンダー容量とピストン重量が変わっている以外は実質的に同じです。
方向性も今までと同じで、連射速度は20発/秒程度のハイレスポンスを目指します。
ですので、ヘンにテクニカルな加工はなるべくしません。(←ほんとか?w)







配線の引きまわし方は、ノーマルACRと違って、メカボを開けなくても交換できるようにしたオリジナルの引き回し方法です。
今回調整の2つのメカボとメインマシンはこの方法です。

配線には、オヤイデ電気で売っている、潤工社の『ジュンフロン AF04B110』を使いました。630円/mです。
1.25sqの銀メッキ導体のテフロンコードで、絶縁体の厚みが薄い(0.2mm)タイプで、耐圧は250Vです。外径は1.9mmです。(ライラのEGエレメントと同じ)
ガンジニア様が売っているのはAF05B110という絶縁体が厚い(0.3mm)タイプで、耐圧600Vです。外径が2.1mmと少し太いです。



太さにこだわるのは、電源コードの真ん中に、FETの信号線を挟み込んでシュリンクチューブで固定するからです。電源コードが太いとフレームに干渉してしまうのでこの太さにしています。
また、チューブ端には負荷がかかって裂けやすいので、両端だけ二重にして強度を出しています。




バッテリー(FET)側のコネクタにはEC3を使います。
ディーンズタイプより接触不良が少なく、ミニコネクタよりコンパクトで、その上耐圧が60Aあるので使い勝手が非常に良いです。
写真はハウジング装着前の状態です。



また、FETをユニット化しているので、信号線の端には2.54mmピッチのジャンパピン用のハウジング・端子をつけています。(画像使いまわしですまぬ。)
大阪日本橋や秋葉原などの電子工作部品を取り扱ってる店で買えます。私は日本橋のデジットで買いました。



メカボのトリガースイッチとの接続には、OK模型のバナナプラグ2.0mm(33273)を使います。
他社製の2.0mmバナナプラグより全長が短いため、メカボと誤接触して漏電するみたいなリスクが減ります。



モーター接続のファストン端子は、ライラの金メッキのものを使います。

また、逆起電流のサージのためにSBDを装着します。秋月電子などで売っている40V5Aの面実装用のSBDを選びました。
スペースさえあれば耐圧100Vにしてたんですが……。






さて、次は中身です。



メイン機に比べてカラフルになりましたw

静穏性の高いスーパーシューター(SHS)製のベアリングINのギアを使っています。
ロットの違いでベベルが金(チタンコート?)のものと銀のものがあるようです。形状はどちらも同じです。
ちなみにコイツは寸法誤差の激しい中華製だということを忘れちゃならんのでござります。2つ同時に購入したんですが、そのうち一つのセクターギアの軸が偏芯していて使い物にならず、結局もう1つ購入する羽目になりました。ですがそいつもスパーの軸がずれていたので、結局3つのパッケージのうち使えたのは実質2つってことになってしまいました……。

また、ピストンは中華のアーミーフォース製の赤ポリカピストンです。
寸法はスーパーシューターの青いポリカピストンと同じです。
肉薄の軽量タイプなので、強化ピスみたいにACRのメカボに干渉せず、ほぼポン付けできます。(それでもバリ取りと金属歯の接着はしましょうね。)



トリガーフィーリングやキレを司るマイクロスイッチですが、今回調整した個体はロット違いのせいで、スイッチのメーカーが異なっていました。
もちろん、作動寸法や作動荷重値、耐圧が異なっていて、1つの個体はクリック感があまりなく、もう片方は荷重値が高すぎて作動不良気味でした。
ここは、信頼と実績のオムロン製(V-16-1A5)に交換です。マルツで売ってるV-15-1A5と違って、ボタンが赤く、接点素材の違いで耐圧が1Aほど高いです。
なお、このスイッチにOK模型バナナプラグ(33273)のメス端子をはんだ付けしておきます。



また、オムロンのマイクロスイッチを使用した場合、ACRのメカボのロットによっては、トリガーの浅いところで通電してしまい、セミで撃った時にカットオフレバーが正常に作動せずにバーストする場合があります。(ハイスピギアを入れた時はほぼ確実にバーストします)
トリガーストローク調整のために、スイッチを押すパーツ(以下『E44』という。)をプラ板でかさ上げをしてやると正常に作動します。

※写真中央の黒いパーツ(E44)の白い部分がプラ板です。↓


また、上の箇所にプラ板を張り付けてしまったはいいが、今度はストロークが深くなり過ぎたという場合には、トリガーの方にプラ板を盛ります。
E44に張り付けたプラ板と逆の効果(厚くするとストローク減少)ですが、調整量がE44にプラ板を張り付けた時の1/3程度のシビアさを要求されることになってしまいます。
ですが、E44をかさあげをしまくると、稀にE44とカットオフレバーが変な場所で干渉してセミが撃てなくなる場合があります。そういう時はこっちで調整してください。
なお、誤ってトリガーの金属部分を削ってしまうと、トリガーを思いっきり強く引いた場合に、セレクターをセミにしていてもフルになってしまいます。E44がトリガーに乗り上げ、カットオフレバーを圧迫するために起きる現象です。細心の注意を払わないといけません。






残る個所で重要なところはシム調整くらいです。

ま、シム調整の前に軸受け調整です。

今回は、ちょっと贅沢をして工業用ベアリングのリファレンスモデルを作っているNTN製のFL693というベアリングを使いました。
寸法や精度はミネベア(NMB)や日本精工(NSK)と大して変わりませんが、これらのメーカーよりもよい鋼材を使っているためか耐久性は高いです。

なお、SHS/スーパーシューターのような強化ギアはノーマルギアより分厚いため、ベアリングのフランジの座刳り(ざくり)を少しだけ深くしなければなりません。
ボール盤でいいので、しっかり固定して10.0mmエンドミルで0.3~0.5mm程度座刳りを深くして下さい。また、座刳り後は面取りカッターでほんの少しだけ面取りしてください。
この作業を怠ると、ギアクラしたり、ギアが回らずモーターやバッテリーが破損しますからね。リポの故障は恐いぞー。


これをやって初めてシム調整ができます。
ハンドメイドでフランジの掘り込みを行うのでシムの厚みは個体ごとにそれぞれ異なります。
ただ、経験上、ACRメカボとスーパーシューターのベアリング入りギアの組み合わせのシム調整は、まずスパー下を0.1mmのシムに確定させておいて、ベベル下→ベベル上→スパー上→セクター上下の順にやった方がいい気がします。





あと細々したとこを言うと、


シリンダーは加速シリンダーを使っています。
シリンダーヘッドの絞りによるクッション効果を出さない(打撃音の静穏化をしない)ので、エア容量を稼ぐ必要がないですからね。
せっかくの軽いピストンが台無しじゃないか!というツッコミは無しにしてくださいね。


メインスプリングは、最初KMの0.9Jスプリングを使っていたんですが、スプリングガイドとの相性が悪くて急遽FIRSTさんに行ってライラのばねを調達してまいりました。
※私がライラ製のメインスプリングを使う率が高いのは、性能とかじゃなくてFIRSTが近いからですw
※これ、KMのばねの座巻きにまでクロムメッキがかかっていることに問題があったようです。ちょっとだけ座巻きを研磨したら使えるようになりましたが、パワーが出過ぎていたのでライラのままでいきます。


あとは、メカボ付属のプラスネジから、ホームセンターで売っているステンレス製の6角ネジ(M3)に換えています。
ちょうどいい長さがないので、電工ペンチで切断して使用しています。ステンレス製なのは、ステンレス自体が柔らかいので、メカボのネジ山を傷めにくいからです。クロモリ鋼はついヤっちゃうからね。
ついでに、低価格中華(A&KとかD-BOYSとか)のネジは、国内で販売しているものに替えたほうがよさ気です。安いユニクローム鉄ネジでいいので、これくらいは投資してあげてください。あいつら歪んでますから……。








いつものごとく長くなりましたが、以上で終わりです^^;



次は、衝動買いしたVFCのSR-15コンバットマスターの記事書きますねー。


  


Posted by ネヴリン  at 22:30Comments(5)AEG (Assault rifle)

  MASADA AKMレシーバー - 2012年05月02日

こんにちは。ネヴリンです。

GWなのでいろんなものを購入してます。
その一つがMASADA AKMレシーバーでした。





ヤフオクで購入しました。
コンプリメカボが1つ欲しいなぁとおもっていたら、AKMレシーバー一式で出ておりましたので即落札です。

新品から外したものとのことでしたが、スプリングがものすごい固かったことと、スイッチの接点不良がありました。
まあカスタムベースだから作動云々はどうでもいいんですけどね。
スプリングはあまりもののKM0.9Jスプリング、スイッチはオムロンに交換し、トリガー周りのタイミングをプラ板で調整して終わりです。
PTS MASADAはメンテが楽でいいですねw

MASADA GBBまでのつなぎにちょっとした工作でした。  


Posted by ネヴリン  at 10:30Comments(2)AEG (Assault rifle)

  ACR兄弟 - 2012年02月27日

こんにちは。ネヴリンです。

初代MASADA ACRが修理から帰ってまいりました。

これで忠宗(TADAMUNE)と秀宗(HIDEMUNE)の2兄弟が揃いました^^




  
タグ :MASADAACR


Posted by ネヴリン  at 16:17Comments(0)AEG (Assault rifle)

  MASADA ACR 調整04 - 2012年02月25日

こんにちは。ネヴリンです。

一人暮らしで風邪ひいたら最悪ですね。食べ物ないし、ごみは溜まるし、洗濯しんどくて着替えがない。
こういう時にもし美少女メイドがいたらどんなに幸せなことか!

それはさておき。

今日はACRに電装系のカスタムをしました。
といっても、FETとかを組み込んだだけですが。



元々の構想は、大電流低損失の回路設計とそれに合わせた保護機能を両立させつつ、FETユニット故障時にツールレス・ごく短時間で従来型の物理スイッチに切り替えできる機構をつくることだったんですが、後者の電子制御/物理スイッチ切り替えは、部品の単価や耐久力などの面からあきらめました。

よって、今回は、
①大電流低損失のFETユニットを採用すること
②電装系の焼け付き等からの保護機構があること
③前2つを満たし、かつ耐久力・故障耐性があること
④FETユニット故障時に、ツールレスかつバッテリー交換と同等の時間でユニットの換装が可能なこと
⑤部品になるべく汎用性があること
⑥自分以外の誰でも当該電動ガンが使用できること

を主眼におき、アップグレードしたいと思います。

分解までをさくっと行い、メカボを開きます。
ACRは六角レンチ1セットあれば、メカボ開くまで3分かからないから素敵ですよねー。

換装する部品は、マイクロスイッチと配線だけです。(①は昨日作ったFETユニット




まずは、「②電装系の焼け付き等からの保護機構があること」を満たすために、モーターへの配線にショットキーバリアダイオード(以下、「SBD」という。)を挿入します。



これは、モーターからの逆起電力対策です。
逆起電力は“通電がカットされたとき”に逆流する高電圧の電気で、バッテリー電圧の5倍程度になるといわれています。FETの耐圧はIR製の物で30~60V程度なので、FET素子にダメージを与える最たる原因です。なお、こないだ使ったIRF1404の耐圧は40V、今主流のIRL3713は30Vなので、数回喰らったら死にますね^^
この逆起電力は、モーターに入った電流の向きと反対方向に流れようとするので、モーターのプラス端子にカソード(ダイオードの白い線があるほう)を接続し、マイナス端子にアノードを接続します。
逆起電力は、電流の性質上抵抗の少ないほうへと流れようとするので、FETゲート側ではなくモーターの方へ流れます。この時の電気は、電圧こそ高いものの電流量はごくわずかなのでモーターは回転せず、内部で熱損失となり消費されます。

あ、書いてて思ったんですが、この回路はヒューズレスです。
破損防止の観点からは良くないんですが……つけるの忘れていたので。
一番怖いのが、ピスクラ等でギアが回らなくなったときに通電させると、モーターはただのコイル(トランス)として機能して電圧を上昇させ、バッテリーに高い電圧が帰還するため、最悪バッテリーが液漏れなどを起こします。特にリポだと過電流で発火するので……うわぁ、あとでヒューズつけよっと。




次に「③前2つを満たし、かつ耐久力・故障耐性があること」ですね。
まあこればっかりは何とも言えない(耐久テストしてない)のですが、理論上、保護回路付のFETとSBDで逆起電力対策をしてあるので壊れにくい……はず。
物理的破損で言うと、部品数が増える(構造が複雑になる)ほど壊れやすくなります。まあFETに関しては骨組みを入れてあるし、SBDはグリップの中なので、物理破損は考えにくいですね。
一度ゲームで使ってみて耐久性をチェックです。まあ予備のFETユニットがあれば問題なさそうですね。




次に「④FETユニット故障時に、ツールレスかつバッテリー交換と同等の時間でユニットの換装が可能なこと」「⑤部品になるべく汎用性があること」です。
私はこれに結構な重きを置いています。だって壊れた時やばいじゃんか……。

ユニットの一部が破損したとき、ケーブルがはんだ付けされていたら、いちいち半田ごてを取り出さなければ作業ができません。しかし、マイクロスイッチの接続部分をプラグ式すれば、半田ごてを使わずに部品交換ができます。普段の分解に関しても、はんだ付けされたケーブルよりは格段に作業効率が上がります。



ここで使うのは、2mmのマイクロヨーロピアンコネクタです。いわゆるEC2の中のプラグで、50Aくらい流せるようです。
ACRのメカボだと、コード穴にはこのサイズのプラグがちょうどぴったり使えるのでお勧めです。
FETを外した回路の場合、このマイクロスイッチが物理的なスイッチになりますので、ここでもある程度良い部品を使っておこうと思いました。メス側の部品の横からはんだ付けしますので、本来コードを差し込んで半田づけするくぼみを切除します。マイクロスイッチの厚み程度までは短くできます。
FETを接続する場合、信号線をこの端子に接続します。

電力線も交換します。
モーターとバッテリーをFETを介して接続するので、理論上、ノーマル配線よりは抵抗は減ります。そのうえ、バッテリーからモーターまでの電流の往復の長さが物理的に近くなり、なおかつノーマルよりも等距離に近づきます。
今回は、ケーブルが痛んだ時に交換しやすいように、メカボの中を通さずに、外を通しています。その場合の配線の形が以下の写真です。



(テープやセレクターギアの有無は気にしないでください><)

一枚目の写真ですが、マイクロスイッチがある場所の上の配線が折り曲げて迂回させてあるのがわかりますでしょうか。
この部分を開けておかないと、右側面のマグキャッチがケーブルに干渉して押せなくなります。FETの信号線もこの部分にははさまないように接続します。
また、メカボ右側面のケーブルを左に回す時は、マイクロスイッチの接続端子がある“くぼみ”部分を使うと、フレームと干渉しません。

一応これで配線引き直しは終わりですが、(ア)プラグで接続することにより分解の手間が短縮でき、(イ)許容電流量の大きい(低抵抗な)プラグを使うことで低損失に出来、また、(ウ)配線を外に出すことでケーブルの取り換えも(従来の接続に戻すときも)容易になります。



最後に「⑤部品になるべく汎用性があること」と「⑥自分以外の誰でも当該電動ガンが使用できること」です。
これはらは、部品に汎用性があると、ACRを誰かに貸した際に、FETなどが故障したときでも借主が容易にユニットの交換を出来るということにつながります。また、同じような(6本線型)FETが入手できれば、予備としてストックがきくのでリスク管理が容易になります。
また、プラグで交換式にすることで、FETユニットのアップグレードインストールも素早くツールレスでできます。



FETと本体は高許容電流で低損失なEC3コネクタを使って接続します。信号線に関しては、ホントに通電さえすればよいので、小さめのピンヘッダで接続しました。
これでFETユニットごとごっそりまるまる全部交換できます。ガンケースに予備FETつっこんどけば完璧。

なお、使っているバッテリーはET1の7.4vセパレートなので、バレルにマジックテープ(100均のパソコン用品売り場で買ったやつ)を使って巻きつけています。
セパレートだと、リアルサイズハンドガードでもバレルチェンジレバーを外さずに挿入できるので、機能を損なわずに済みます。
なお、バッテリー側もEC3コネクタに替えておきました。

これだけてんこ盛りな部品ですが、リアルサイズハンドガードにぴったりおさまります。

外観を崩さずにFET化し、そして内部は徹底的に合理化するとこんな感じで落ち着くんじゃないでしょうかね。

さて、長くなりましたが、ACRの電装系系のカスタムは以上となります。

これまでに駆動・吸排気系バレル周りを改造してきたので、今回の電装系でもうカスタムする箇所がほぼなくなったわけですねw

まあゲームに投入してみて様子見をしてみます。



あ、本日FIRSTさんから電話があり、もう1つのMASADA(コードネーム:忠宗)が修理から帰ってきたそうです。
取りに行ってきます!

  


Posted by ネヴリン  at 20:27Comments(1)AEG (Assault rifle)