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  モーター考察 - 2012年06月22日

こんにちは。やっとこさスマホデビューを果たしたネヴリンです。

大学や巷では、メカオタクの権化みたいに言われていた私ですが、バッテリーの持ちがクソいって理由だけでスマホを忌避しておりました。しかし、愛用のガラケーが天寿を全うされたので、しかたなくスマホにしたわけであります。
普段からiPadとVAIO X(ウルトラブックのご先祖様)とクラウドのへヴィーユーザーの私にはスマホは無縁だと思っていたんですが。。。
携帯ショップから持って帰ってすぐ、アンドロイド(リナックス)のスーパーユーザー権限をとって、クロックダウン(CPUの省電力化)なんかを実施しました。それでもバッテリーの持ちは1日持たないのが悲しい所です。
まあ、独自ドメイン+GoogleAppsを運用している環境下では違和感なくデータ移行できたし、ネットワークやアンドロイド(リナックス)の知識も人並み程度には持っていると自負しているので、初めていじくり倒した割には使い勝手は悪くなかったです。


それはさておき。



今日はフルサイズ電動ガンのモーターについての考察です。


えっと、今回のテーマは、PTSの電動MASADAのロアフレーム+ギアボックスに余剰が生まれたので、それをすべて等しいセッティングにする「Same Condition Readying計画」の実行を思いたち、バトンさんからEG-30000Sをまとめて買ったため、それまで使っていたモーターが不要になったことがきっかけです。
ホントはシステマエナジーモーター(ショート)がいいんですけどね……。いま売ってないけど……。


さて、今回分解したのは、
中華製ハイスピモーターのマイナー名選手、
Guarder High Speed Revolition moter
と、定番中のド定番、
東京マルイ EG-1000 ハイトルクモーター
です。

ガーダーのハイスピレヴォは、ジャンク箱の中に眠っていた作動不良品です。ダメもとで分解してみる計画です。
マルイのは現役品ですが、ローターの巻き方や線径、コア周りの構造を勉強するために犠牲にすることにしました。中華製モータと寸法比較する意味合いもあります。


* * *



ガーダーのハイスピレヴォはカスタムモーターなので、特定箇所のねじを外すとエンドベルがはずれます。分解方法はこっちの記事に書いたので、ここでは省略させて頂きます。

マルイのEG1000はストックモーターのため分解整備は出来ません。分解する場合は基本的に破壊することになります。
エンドベルは、モーターカンの側面を折り曲げて抜けないようにしてあります。モーターカンの厚みは0.8mmあるので、梃子の力で無理やりこじって起こそうとすると、エンドベルやブラシの固定プレートが変形してしまい、完全に鉄くずになります。
そのため、折り曲げてある部分を、リューターなどをつかって削りおとすことで分解できます。組立時に、エポキシ接着剤などでエンドベルを固定すれば再利用できる状態になるので、よさげな方法なんじゃないでしょうかね。


余談ですが、先日やっとちゃんとしたリューターを購入しました。
プロクソン製No.28512ミニルーターです。AC100V仕様で、比較的安め(6000円程度)の割にはトルクが出るし、チャックもしっかりしているのでお勧めです。


また、ピニオンギアはイーグル模型などのピニオンリムーバで抜き取ります。
中華製モーターはO型ピニオンだけでなく、G&PやSHS製などをはじめとしたD型のピニオンもありますので注意が必要です。
ガーダー製はO型なので、圧入がバリ固なこと以外は、留意する要素はありません。


* * *



ピニオン、エンドベルを外すと、やっとローターが抜き取れます。

中身はこんな感じです。





ローターを見てください。

マルイの方はコアが真っ直ぐで、線径の細い導線が、密にたくさん巻いてあります。
ガーダーの方はコアが斜めになっており、線径の太めの導線が、若干ゆとりをもって控えめに巻いてあります。

さあこれは何を表しているのか。


古参のRCユーザーには常識だと思いますが、一般的に

①「巻き数が多い方がトルクが出て、巻き数が少ない方が高回転
②「線径が太いと大電流が流せてハイパワー、細いと消費電力が少なく低燃費
③「磁力の強いマグネットの方が電流は沢山使うが高出力になり、磁場の弱いマグネットだと低燃費で低出力になる

です。他にも細かいところで差は出ますが、特性に係る要素はこんなかんじです。



①は、小学校の理科の実験を思い出してください。
鉄の釘を電磁石にするために、エナメル線を50回巻いた場合と、100回巻いた場合では、電圧が同じ(乾電池の本数が同じ)とき、どちらがたくさんクリップをくっつけられるでしょうか。当然、100回の方ですよね。
また、重さはどっちが重たいでしょうか。当然、100回の方ですよね。
つまり、強い磁場が発生するのは、巻き数の多い方で、そちらの方がトルクが出ます。その代り、ローターが重く、遠心力や磁場拘束の影響を受けやすくなるので、スピードは下がります。
反対に、巻き数の少ない方は磁場が弱く、トルクは出ませんが、ローターが軽く、回転数が上がります。
細かいことをいえば、導体の長さも蓄えられる磁場の容量にかかわってくるので、巻き数が同じでも導体は長い方がトルクは高くなります。


②は、巻き方に大きな影響を与えます。
基本的に大電流を流そうとすれば、1本の太い導体がベストになりますが、モーターのような小さい部品では限度があります。また、導体が太ければ、導体と導体の間に隙間ができてその隙間がデッドスペースになってもったいないです。もし同じ長さの導体であれば、断面積が増えれば流れる電流量も増えるので、細い導体を何本か束ねる方法もあります。これは単線だと「シングル巻き」、2本の細い導線を束ねて1本の導体とみなす「ダブル巻き」などがあります。
ガーダーは、0.9mmのシングル巻きで、マルイは0.7mmのシングル巻きのようです。


③は、要するにフェライトマグネットとネオジムマグネットのモーターの差です。
フェライトマグネットは安価で、昔からある素材です。磁場はそこそこ(というかこれが基準とされることが多いので何とも言えない)なので、良くも悪くもスタンダードなマグネットです。マルイモーター、イーグルのハマー、システマの旧ラインナップのように、昔からあるモーターはほとんどこれです。
その点、比較的新しく、高価な素材であるネオジムマグネットは、同質量のフェライトマグネットに比べてハンパなく磁力が強いです。ローターの仕様が同じなら、フェライトよりもトルクが出ますし、トルクが同じなら巻き数が減らせて(質量が減って)高回転になります。また、モーターとしては立ち上がりスピードも速くなるので電動ガンにはうってつけの素材です。難点は、磁場が強い分、フェライトより多くの電流を喰うことです。システマAtoZやAIP50000HS/40000HTなどが大飯喰らいなのはこれが原因です。
ちなみにマルイEG1000もガーダーハイスピレヴォもフェライトマグネットです。



すんげーざっくり説明するとこんな感じです。



ここで、被験対象に再び目を向けます。
今までの議論を当てはめると・・・

マルイEG1000は、少し細めの線で消費電力を抑えつつ、巻き数を多くとってトルクを稼ぐアプローチ。巻き数は多いが、線が細めで密になっているので、トルクの割には軽量で、回転数も低くなり過ぎないバランスのいいモーター。
あと中華と違う点を挙げれば、導体やコミュの素材純度をあげることで抵抗を減らして性能を下げないようにしてる。さすが国産。

ガーダーハイスピレヴォは、太い導体を少ない巻き数で仕上げた典型的なハイスピ型。ローターはかなり軽い。また、大電流が流れないとトルクが出ない欠点を、コアを斜めにして導体の磁場容量を稼いで緩和している。(コアを斜めにすると長さが稼げるのは、同じ高さ・底辺の長方形と平行四辺形で外周の長さが違うことを想像すればわかるはず)
導体が太いので、大電流に耐えられるから、パワー至上主義の海外のニーズに合わせた仕様ともとれる。


こうやって見ると、やっぱり限られたパワーの中でいかに効率を出すかがキーになる日本仕様の設計の緻密さがわかる。イーグルのモーターが効率重視すぎてあんな回転数になるのもわかるし、へヴィーユーザー向けのシステマが、効率よりパワーを重視して定格12Vとか言ってるのもわかる気がする。
そして、パワーに制限のない海外で、品質はともかく設計上鬼トルク/極サイクルのモーターが育つのも自然な流れですね。





私の求めるモーターって、回転数は高くなくていいから、トルクがあって立ち上がりが早い、大電流耐性のある燃費のいいモーターですから、結構相反する要求が多いみたいですね。

うーん、やっぱりシステマエナジーモーターがベストチョイスな気もするけど、当面は特性の近いマルイEG-30000で我慢です。





※今回、ブラシの電気の伝導率や、ブラシの形状の差によるコミュとの接触抵抗、ブラシスプリングのテンションでの接触抵抗の変化、ベアリングやシム調整などは意図的に排除して書いています。

※コメント欄に「フェライト」と書こうとしたら、禁止用語扱いされます。「ローター」とかも怪しいんじゃないか?気を付けてね。











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Posted by ネヴリン  at 16:27 │Comments(0)Parts

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