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Posted by ミリタリーブログ  at 

  KWA KRISS VECTOR レビュー part1 - 2012年12月22日

サムネ用
こんばんは。ネヴリンです。

今回はKWAのKRISS VERTOR(クリス ベクター)についての記事です。
KRISS VECTORは、リコイルを前後方向から上下方向にベクトル変換することによって反動を軽減するという画期的なシステムを搭載した次世代SMGです。
ガバメントと同じ.45ACP弾というリコイルの強い弾薬を使用しますが、マズルジャンプが殆ど無く、狙いがぶれにくく、アキュラシーが向上しています。
メディアの方では、ゲームCoD MW2やアニメのエンジェルビーツ、映画バイオハザード、洋ドラのCSI:NYなどに登場しています。

国内向けエアガンはKSCが販売を担当しており、2012/12/27に発売だそうです。
時期的なことや価格などを考えると、国内向けにスプリングやバルブ類を調整してから出荷するのだと思います。ただ、現時点では何とも言えません。

パッケージは約66cm



本製品ですが、仕上げは非常にキレイです。
外装の金属部品は亜鉛ダイキャストが多用されていますが、「す」なども見当たらじ、エッジも非常にキレイです。
ポリマーの質感ですが、マルイなどの安っぽい塗装ABS樹脂とは異なり、強化ポリマー製(塗装なし)で非常に硬質感があります
強度のあるポリマーなので、若干ABSなどに比べて重量がある感じです。
なお、構えたバランスはフロントヘビー気味です。機関部(スーパーVシステム;NS2システム)が重いことと、ストックが軽いことが原因です。
ただ、コンパクトなのでバランスが悪く感じることはありません。



マズルの上には、ベクターの「V」のロゴがあります。
ここには20mm径のショートライト(シュアファイアE1Bなど)が装着可能です。
また、インナーバレルは今までのKSCと同じく、黒いメッキがかかっており、外観を損なわないようになっています。

マズルは16mm正ネジで、電動ガンなどのフラッシュハイダーは使用できません。
現在、台湾で340mmのインナーバレルが発売されはじめているので、それに伴いロングサプレッサーも発売されると思います。




Vマークの蓋を外すには、フロントサイトを外し、一番マズル側のネジを外します。(二本ありますが、マズル側だけで外れます)
ライトのスペース内は、E1Bなどのようにクリップのついたライトでも使用できるように切れ目が入っており、同時に回転防止機構にもなっています。
なお、ライトを取り付けるには専用のアタッチメントが必要となります。
ライトは、実銃用のKRISS純正シュアファイヤセットか、アメリカのGIやEvikeなどでKRISS用ライトキットが販売されています。
後者はそのうち国内でも取り扱いが始まると思います。




レールは、トップ、アンダー以外にサイドに付けることができます。
デフォルトではサイドレールが1枚のみ付属しており、最初から右側面に装着されています。
また、フォアグリップですが、最初から専用品が付属しています。特殊な機能はないので交換してもいいかもしれません。




機関部周りのズームアップです。
コッキングハンドル、ボルトキャッチ、マガジンリリースは左側のみについており、アンビデザインではありません。
ファイアセレクター、セイフティはアンビで、どちら側からでも操作可能です。
なお、KWA製ベクターは、箱出し状態でのコッキングが非常に重たいです。
何度かコッキングして擦り合わせたほうがいいかもしれません。




グリップは若干太めです。マルイのAKくらいといったところでしょうか。
ただ、非常に滑りにくく、持ちやすいいです。
グリップ内は小物を入れるコンパートメントになっており、グリップ底が開きます。
マグプルのMOEやMIADグリップと同じようなストッパーがついています。

なお、iPadコネクションは当然ながらついていません(笑)




ストックを折りたたむとこのような感じになります。
長さは約40cmまで短くなるので、カバンに突っ込んで持ち運ぶにもよさげなサイズです。




ストックの折り畳みは、このボタンを押しながら右側にスイングします。




本体右側にはストック固定用の突起があり、こことストックがかみ合って固定されます。




KWAのロゴは、実銃KRISSと同じVシステム機関部にマーキングされています。
KSC版もここにロゴが入るか、無印になると思われます。




トップレールは亜鉛ダイキャスト製で、フレームとは別部品になっています。
アイアンサイトもKRISS専用品が再現されていますが、初期プロトタイプの時にあったKRISSのロゴは消されています。
(実銃のものとの混同を避けるためだと思われます)
また、フォールディングストックの根元部分にはスリングスイベルが装着されています。




イジェクションポートは巨大で、スチール製のボルトが顔を出しています。
フラッシュライトのコードは、イジェクションポートの前側にあるスリットから出す構造になっています。




フィールドストリップです。
実銃と同じく、フレームの4本のピンをを抜くと、機関部およびバレルが外せます




ボルトは、フレームから機関部を抜き取らないと外せない構造になっているようです。
ボルトやリコイルユニットなどの主要部品はスチール製です。
KSC版は焼結金属だそうですが、KWAもスチール焼結またはスチール鋳造です。もしかするとKWAの方が頑丈かもしれません。






フレーム側についているハンマーもスチール製です。
摩耗耐性は十分だと思われます。




ホップアップは、KSCの新型と同じ2点保持タイプです。
調整工具もKSC用のものが使えました。
※2012/12/26追記:KSCの比較的新しいロットのホップアジャスターは使えないようです。私はSTIレースメカ用の金属プレスのものを使用しましたので、明記しておきます。
また、ホップダイヤルへのアクセスはイジェクションポートから行えるため、最悪素手で分解せずに調整可能です。




ベクター専用49rdマガジンです。
一見KSCのグロックと互換性があるように見えますが、実は前後左右の幅が広くKSCグロックとの互換性はありません
ガスタンク容量が大きいため、比較的冷えにも強いようです。




メインバルブはベクター専用品で、今までのKSC製品用のメインバルブは使えません




ですが、注入バルブはKSC互換です。(重要)
私は壊れてしまったSTIマガジンから注入バルブを移植しました。

なお、KWAのものでも国産と同じように注入できるんですが、バルブに虫ゴムが入っており、注入音が聞こえません。
また、検証はしていませんが、海外向けのガスなどを前提にしているため、国内で初速がオーバーするほどのガスが使われた場合に気圧を逃がす機能が搭載されていない可能性があります。
ハイバレットガスなどのHFC152を使用する場合は注入バルブを交換するか、上記の虫ゴムを取った方がよいと思います。


左がKWA、右がKSC



実射で気になるのはそのリコイルですが、Vシステムのせいで全くリコイルがなくなるということはなく、適度なリコイルはあります。
とはいっても、やはり今までのガスブロとは違い、マズルが跳ね上がるようなリコイルではなく、「振動」するようなマイルドなリコイルです。
かといってサイクルが遅い訳ではなく、適度に早いリコイルです。
ブローバック速度としてはG18Cには劣りますが、KSCM4よりは圧倒的に早いです。

なお、初速は80~90m/s程度で、なかなか使いやすいパワーです。

次回以降、実射性能のレビューを行います。
MSRの実射レビューも積んでいるので、遅くなったらごめんなさい。





  


Posted by ネヴリン  at 20:11Comments(13)GBB (SMG)