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  ACRひとくちメモ - 2012年02月25日

こんばんは。ネヴリンです。

今から書く記事は自分用なので、人によっては全く有益な情報はありませんよ。

さて、今回はMASADA ACRの互換性とかその辺を書いていきます。

1. スプリングガイド

MASADA ACRのスプリングガイドは、脱着式の専用品で、公にはカスタムパーツのスプリングガイドはありません。特にスプリングカットしてSP側にカット面を押し付けると、SPガイドが削れてしまうことがあります。あと気持ち的にベアリングがついてる方が気持ちよさそうっていう人は涙目ですね。
そういうときにはARMY FORCE製ベアリング付スプリングガイドです。
(※2012/04/09追記「ACM製」と表記してありましたが、修正しました。)




ちなみに、これはARES製G36用で、というかARESも同じベアリング付SPガイドを出しているのでそっちをつけりゃいいじゃん!って話になりますが、ARES製は入手が困難状態なのでこっちにしました。品質は変わりません。
ただ、ガイド後ろのネジ穴が5mm(PTS製は4mm)なので、純正のでっかい鍋ねじが使えません。なので、



こんなふうにしました。
外形20mmのワッシャ、ローゼットワッシャ、クロモリ鋼TORXねじです。いずれも大きめのホームセンターで200円程度です。
ちなみにこれらのいずれか1つでも欠けると、純正のような“フタ”の機能がなくなりますので、注意が必要です。




2. スイッチ

いつぞやの記事でも紹介しましたが、寸法的には「V型マイクロスイッチ」と呼ばれるスイッチと互換性があります。国際メーカーの者であれば、オムロン製のV-16-1A5などが使えますが、作動寸法と作動荷重が異なりますので、要調整です。
純正スイッチは押し込みの深さが1.6~1.8mm程度なのに対し、オムロン製のスイッチは1~1.2mmで作動し、定格荷重も純正は100グラム重なのにオムロン製は200グラム重です。
調整しなければバーストするうえ、セミでトリガーを引いたとき特定位置でとめるとカットオフレバーが動かずにフルオートになります

オムロンのスイッチを使うには、こんな感じでスイッチのかさ上げカスタムをします。



スイッチケースB(以下、「E44」という。)に、0.5mm厚のプラ板を切って接着しています。
E44は、プラ板の部分がスイッチのボタン(写真の赤い部品)とこすれながら移動するので、抵抗の少ないつるつるした素材が適しています。

なお、こうすると、E44の角度が変わり、トリガーレスポンスが致命的に悪くなります
これに対処するには、スイッチスプリングをカットする必要があります。純正品だと1~2巻くらいカットして折り曲げるとよさげですが、これがなかなか手に入らない場合は、システマなどの市販のスイッチリターンスプリングを加工(システマ製だと5~6巻カット)したものを取り付けます。


せっかくだから、E44とカットオフレバーの動きを考察しておきましょう。



まず、①トリガーが引かれると軸を中心に②E44が倒れます。(スイッチは常閉型なので押してない状態で通電する)
次にギアが回転して、③セクター裏の突起がカットオフレバーを跳ね上げ、カットオフレバーがE44を押し上げてトリガーとの引っ掛かりを解除します。
これらによりセミオートが発射されます。

それゆえ、スイッチスプリングのテンションが弱いとバーストしたり、オムロンスイッチだとトリガー引いてないのに発射とかセミで撃ってるのにフルになっちゃうことが起きます。

なんにせよ、ACRの鬼門はこのE44の挙動にあるみたいです。
もしかしたら、「トリガーを”壊れるぐらい”強く引くと、セレクターがセミでもフルオートになってしまう」現象が確認されていますが、それもこの辺りにミソがあるかもしれませんね。

  


Posted by ネヴリン  at 11:03Comments(0)AEG (Assault rifle)

  静穏化 - 2012年02月24日

こんばんは、ネヴリンです。

関西では明日、大阪グリーンキャニオンさんで170人規模の「イニシオ」が行われるそうですね。
そして明後日はFIRSTの「ブッシュマスター」です。
両方とも大学の仲間に誘われました!

しかし両方ともネヴリンは 病 欠 します……(;ω;)

それはさておき。

今日はノズル絞りによる静穏化カスタムです。
機密情報のためモザイクがかかっていますが、ご愛嬌ということで勘弁してください><



これはすなぼうず師匠に頂いたノズル絞りキットを組み込んだだけのカスタムなんですが、良く考えられて作られています。

基本原理としては、電動ガンはスプリングで空気を圧縮しますが、その際に空気の出口が狭いと、空気の圧縮率が上がります
そのため、スプリングレートが低く軽い(慣性力が低い)ピストンを使用すると、空気がクッションの働きをしてピストン運動にブレーキがかかり、ピストンヘッドとの衝突音を減少させます。
また、圧力が高くなり過ぎない分、流速などのような破裂音はありません。

(なお、高いSPレート・重量ピストンで強引に空気を押し出すカスタムがいわゆる流速カスタムで、高い空気圧での高パワーを法定内に収めるため、抵抗の強い面HOPとショートバレルでBB弾の加速をストップさせます。)

このピストン絞りカスタムはボルトアクションライフルのような完全に空気の出口を塞いでクッション効果を発生させるものではないので、打撃音はBAほど小さくはありません。
なんか、手動圧縮の布団圧縮袋の空気を抜くとき、空気がゆっくーり抜けながら(自分は溜まっている空気に押し戻される=ブレーキ)、最終的に全部空気が抜けていくあの感じです。

作り方は、シリンダーヘッドのパイプ内に3.8mm程度に絞ったパイプを挿入・接着すれば完了です。
挿入するパイプが長ければ長いほど消音効果が高まり、短いほどブレーキ力が減ってサイクルが上がります。20発/秒程度のノーマル~レスポンスカスタムであれば、1cmもあれば十分じゃないですかね。
(この辺は師匠の方が詳しいな。。。)

なお、師匠カスタムとして、パイプの形状を少しいじってあげることにより、ホップが安定するみたいです。ホップは要するに野球のフォークボールの逆ですから、極端に言えばホップラバーで逆スピンをかけなくても、球体の上下に流体の速度差で逆スピンをかけてやればいいことになります。あとは想像にお任せです(^^;)

さて、組み込み後ですが、実際に耳で実感できるほどの音量差があります。サプレッサ―などよりはるかに消音能力は高いです。
元々フルサイズシリンダー、システマサイレントピストンヘッドを使っているので、相乗的に消音能力が上がったんでしょうね。

なお、サイクルはもともと20~21発/sだったのが、18発/s程度に低下しました。
※2/27追記:バッテリー残量の低下によるサイクル低下もあったみたいです。満充電時19.5発/s程度です。
サイクルとしてはちょうどいいんですが、ピストンリリース~発射までの時間が延び、ピストン後退時間が変わらないという状態なので、レスポンスは落ちました。

うーん、レスポンスチューンをするにはやっぱりピストンの電子制御が必要そうですね……。  


Posted by ネヴリン  at 23:32Comments(5)AEG (Assault rifle)

  ACRメカボ到着 - 2012年02月18日

みなさんこんにちは。ネヴリンです。

最近忙しくてあんまりテッポ弄れてないからストレスがはんぱない。


それはさておき。

今日は注文していた部品が宅急便で到着しました。



MAGPUL PTS製 MASADA ACR用のメカボです。
袋にも書いてありますが、E6(GearBox A)とE49(GearBox B)という部品で、それぞれ¥1,610でした。左右のメカボがゴムで束ねてあり、チプチプチにくるまれたチャック袋に入ってやってきました。


……てかね、実はコレ、前のMASADA(コードネーム:TADAMUNE)が逝ったとき(11月)に注文した部品です。
届くのおっそw 4か月てw

PTSのMASADAも所詮は中華ガンなので、いわゆる限定生産に近い状態ですね。メンテ用の在庫が切れてたら部品の製造からスタート(←推測)になっちゃうらしく、取り寄せにはビックリするくらい時間がかかるようです。
まあ何か月も待たされたあげく、製造できないんで取り寄せられません、なんてことにならなかっただけましな方だと思います。

しかし……4か月経ってやっと入荷か。
パーツ取り寄せがダメっぽいという情報を基に、忠宗を修理に出したのが12月の頭くらいなので、もしかしたらそろそろ修理から上がってくるかもしれませんな。

ま、忠宗はGBBにコンバージョンしちゃうことが脳内で確定したので、ぶっちゃけ修理やらなくていいから早く戻ってきてほしいなと思います。


※写真の指は、嫁がピースして割り込んできたという事故が起きただけです。


  


Posted by ネヴリン  at 23:44Comments(0)AEG (Assault rifle)

  VFC XCR 調整01 - 2012年01月21日

みなさんこんにちは。文章が長いと不評のネヴリンです。
今日は東京へ遠征のため、新幹線の中から暇つぶしに記事を書いています。

さてさて、先日ACRが壊れかけて不調になったときに一目惚れで衝動買いしてしまった、VFC製のRobinson Armament XCR-L miniの紹介です。



ご存知の通り、XCRさんは第二回 チキチキ米軍次期採用小銃トライアル(仮)なるものにエントリーしていた次世代銃です。
5.56mmNATO版は民間からの評判がすこぶる良いようなんですが、7.62mmAK版は平均6発に1発のペースでジャムっちゃうという子です。

前置きはこれくらいにして、エアソフト版を軽くレビュー、というか特徴を列挙します。
①すごく頑丈。②軽くてコンパクト。③外観精度がすごくよい。④VFC全般に言えることですが、メカノイズがスゲーうるさい。⑤メカボがどのバージョンにも属さない独自仕様。⑥本体内にバッテリー搭載スペースがあるようなないような。
つまり、中身(④⑤⑥)をどーにかすればすごくいい銃に化けるというダイヤの原石です。独自メカボとかwktkですね。

⑥については、最初から外付けバッテリー用の延長ケーブルが付いているので、なるべく外に出してね、というVFCからのメッセージが伝わってくるのですが、ここはあえてイーグル模型やFireFoxの細くて短いタイプのスティックタイプのリポを選択し、本体に内蔵します。ET1イエローもためしましたが、うまいこと入れてもチャージングハンドルが引けなくなるのでアウトでした。

⑤については、仕方ないですね。シリンダーアッセンブリ、トリガーアッセブリ、ギアボックスアッセンブリの3ピース構造になっていいますが、既存のメカボのノウハウが生かせないわけではなく、分解/組立工程が違うだけなので問題ないです。

さあ、残った問題は④です。
大まかにいえば、(1)スプリングのしなる音と(2)ギアの建て付けによって発生する音の二つが原因です。
(1)ですが、VFCは、日本の法規制に合わせて弱いスプリングを使用しています。巻き数が多く短めのスプリングが入っています。
(2)ですが、シム調整の機構をスプリングに置き換えていることと、ベベルギアのピニオンと接触する部分の形成が甘く、バリが立っていることが原因です。
今回はこれらを解消したいと思います。

まずスプリングです。
XCRはシリンダーアッセンブリがフィールドストリップでの程度で取り出せるので楽です。
上部の補強金具を外し、固定ネジを緩めることでケースが開きます。なお、シリンダーヘッドやSPガイドはVer2のものが使えるようです。
スプリングですが、箱出し0.2gBB使用で85m/s程度の初速らしいのですが、同程度のマルイノーマルM4などに比べるとばねレートが弱く思えます。このばねだとピストン解放時にたわみが発生してビーンビーン鳴きます。
これを近所のファーストさん(チャリで15分)で買ってきたライラのMS90に交換です。

次にギアです。
ギアの形状は従来型メカボと同じです。モーターに吸着されちゃうので、素材はすべてスチール製だと思われます。
セクターとスパーにスプリングが入っているのですが、スプリングの端面が面取りされていないので、終端用のシムにがりがりと食い込むし、スプリングによって圧力がかけられているとはいえ、かみ合いが変動するのでギアノイズのもとになります。
このスプリングシムを廃止すると、マルイなどのノーマルギアに入っているはずのスペーサーが足りません。ですので、これを自作します。

使う材料は、ホームセンターなどで売っている外形4㎜厚さ0.5㎜(内径3㎜)の真鍮パイプです。私はファーストに行く途中のコーナンで入手しました。
寸法は、マルイなどのあまりのギアについているスペーサーを参考にします。測らなくても問題ないと思います。
加工法ですが、まずは、削りしろを残して真鍮棒を少し長めにカットします。



これから平面を出していくのですが、実際サンドペーパーや棒やすりを切削面に垂直にあてて削るのは至難の業です。ですが、軸を回転させながら削っていくと、不思議なことに平面が出てくるんです。
細い軸を回転させながら削ると、切削より回転が速い場合に力が均一にかかり、平面が出てきます。
本来ボール盤や回転旋盤などがあればさくっとやれるんでしょうけど、うちみたいな賃貸部屋にそんな重機は持ち込めません。そこで、同じような機能を持っている、チャック式の電動ドリルやリューターを使います。
私はドリルのチャックに真鍮棒をはさみ、一番早い回転速度で回転させながら、金属用棒やすりでぎこぎこやりました。
おおむね高さがそろったら、バリ取りのために600番くらいのサンドペーパーで切削面をこすります。このとき、サンドペーパーを押し付けるより、前後に移動させながら磨く方が面が丸くなり過ぎずに仕上がります。

スペーサーが出来上がったら、ねじロック剤をパイプ内側に塗布し、軸に圧入します。
VFCのギアの軸には段差があり、太いところが3.00㎜、細いところが2.95mmです。段差のところだけで固定するには強度不足のため、ねじロック剤で軸全体に固定しなければなりません。
固定しなかったら、真鍮が回転してしまってだんだん削れてくるんじゃないでしょうかね。

お次は、べベルギア。
ピニオンと接触する部分にバリがあります。
これは細めの三角棒やすりなどで適当に削り落とせば問題ありません。バリを落とすだけなら切削面は最小限で済むし、仕上げに磨いたりしなくてもいける気がします。そこまで神経質にならずに適当にやりましょう。



さて、おまけでもう1箇所カスタムしておきます。軸受です。
VFCの軸受は焼き入れスチール削りだしで強度面は問題ないんですが、回転効率が悪くギア鳴りの原因になっていると思われます。ここは少しでも抵抗を減らすために、ベアリング軸受を導入します。導入箇所は回転の速い、べベルとスパーの部分です。
XCRの軸受寸法は8㎜なので、ACRの記事でも使ったミネベア製の「RF-830」を使用します。

取り付けられている軸受は、ねじロック剤でメカボに固定されています。
ねじロック剤は加熱すると解けますので、加熱します。とはいえライターとかであぶるわけにはいかないので、60wの半田ごてを軸穴に突っ込み、加熱します。



解けたら軸受をはずし、固着しているねじロック剤の残りかすを除去するために、一度8㎜のドリルの刃を素手でいいので通しておきます。
これが終わると、RF-830の外側にねじロック剤を塗布し、ギアボックスに圧入します。
なお、フランジの掘り込みが深く外形10㎜なので、穴の拡張工事は不要でした。


最後にシム調整です。
最初にモーターとべベルのかみ合わせの調整なんですが、他のメカボと違い、ギアボックスとモーターホルダーであるグリップが固定しにくいです。まあここは、「XCR ベベル シム調整」でググるとすぐにやり方が出てきます。
ここを調整し終えたら、メカボ左側を使って、ベベルとスパーの高さが合うようにシムを入れ、次にスパーとこすれないギリギリの高さにセクターを持っていきます。
右っ側のシムは適当にぶっこんでやればOKです。元々自作スペーサーだし、シムの厚みなんて参考になりません。
まあ、ギアボックスを狩り組して斜めに傾けて回した時に抵抗感があったり、軸が軸受から著しく飛び出してフレームに干渉したらやり直す程度で上等でしょう。

完成するとこんな感じになります。



これらをきっちりくみ終えて試射すると、最初あったギュ・ビーンといったメカノイズはほぼなくなりました。
工具費用を除いたら、2000円程度しかかかってないカスタムなのでお財布にやさしいですw
これで、欠点を克服したコンパクト大火力アサルトライフルの完成です。




あ、先日スイッチをメンテしたら、完全に焼け焦げてました。リポの使い過ぎだな!
ってことで、コゲコゲの部分を削って、接点強化剤を塗って補強完了です。




またねー


  
タグ :XCRカスタム


Posted by ネヴリン  at 09:36Comments(5)AEG (Assault rifle)

  MASADA ACR 調整03 - 2012年01月21日

みなさん、今頃ですが、明けましておめでとうございます。

さて、月末に近くなってきたのでマジでお金がありません。
ですので今回はなるべくお金がかからないカスタムをしていきます。



何気に持ってる方の多いACRですが、
「ホップがクソ過ぎてションベン玉しか出ねぇよ!」
って方は非常に多いのではないでしょうか。なお、MASADA AKMでも同じ現象は起きます。

いやいや、実はそれ、ACRの最たる特徴である「クイックバレルチェンジシステム」と、それに対応するための独特な構造によって、クッションラバーが適正位置に入っていないだけなんです。

ACRのチャンバーを分解してみると、クッションラバー形状は「8」の字型で、ダイヤルでホップをかける部品に押し込まれています。



これを組みあげた際の構造をイラストにしてみました。持ってる人にしかわからないのでスルーでいいです。



この8の字のクッションラバー(イラスト内赤色部分)が、バレルチェンジの際にインナーバレルのホップラバー(イラスト内水色部分)上部先端に巻き込まれ、ホップの突起を押せる適正位置にこないため、全くホップがかからないという現象が発生します。

今まで、クッションラバー保持部品の上部を切り飛ばしたり、ダイヤルの軸部分にアルミテープなどを貼ってかさ上げしたりと、様々な人が対処策を考えてきたわけですが、クッションラバーが適正位置に来たときにホップの効きをよくすることはできますが、そもそも適正位置にくるような対処策はされていなかったように思えます。

前置きが長くなりましたが、今回はこれを解消したいと思います。
※結論からいうと、根本的な解決ではなく、適正位置に「はまりやすくさせる」カスタムです。


さて、上の図でも示したとおり、この問題は、クッションラバーがバレルの端っこに引っかかるのが原因です。
ということは、この引っ掛かりがなくなるように、部品を削れば良いはずです。
削るべき部品の候補は、
インナーバレル
ホップラバー
になると思われます。

まず、インナーバレルについて。

インナーバレルを削るのは、ホップラバーを内側から押しもどす役割をしているためです。
ここにある程度の余裕があれば、バレルチェンジの際にホップラバーがわずかに潰れ、クッションラバーの逃げスペースができるはずだからです。
しかし、気密の確保という観点から、インナーバレルとホップラバーの間に隙間ができるのはまずいという問題と、もしこの加工をミスったときに修理のための出費でお財布が悲鳴をあげてしまうという問題から、あまりやりたくありません。


次に、ホップラバーについて。

上の図でもわかるように、クッションラバーと直接接触する部品はホップラバーで、ここの接触度合いやクッションラバーへの圧迫が少なくなるように削れば、クッションラバーが適正位置に来やすくなるはずです。
クッションラバーは入手性が良く、また、マルイやシステマなどであれば500円程度で入手できるため、エラーコストが低いというメリットがあります。
今回はこの方法を行いたいと思います。

やり方は至って簡単です。
写真の水色の線から、カッターナイフでホップラバーを斜めに削るだけです。



写真ではシステマ製のホップラバーを使っていますが、基本的にどこのホップラバーでも同じです。
ただ、システマのホップラバーは、マルイ製などと比較して若干厚みがあるので、気持ち一枚薄皮を剥く感じで削りました。

削った後、サンドペーパー等でラバーのバリを取ります。このときバリが多いと、引っ掛かりの原因になります。
そして、これを組み込んだ後、削った部分にたっぷりとシリコンオイルをしみこませ、潤滑性を上げておきます。



以上で、バレルチェンジの際にクッションラバーがはまりやすくする加工は終わりです。
もう一度言いますが、あくまではまりやすくするだけで、確実にはまるわけではありません
また、ホップラバーの突出量が変わるわけではないので、効きがよくなるって訳でもありません。



さて、ここからは小技。
もともとあんまりホップの効きがよくないACRですが、ホップの効きを少しだけ強める方法の紹介です。

この中には、KM企画のTNバレルやPDIのカスタムバレルを使ったことがある方もおられるのではないかと思います。
で、それらのバレルのホップ窓ですが、マズル方向側のホップ窓が面取りしてあります。
これは、ホップラバーが自然な形で降りてくるようにして、安定したホップをかけるという効果が目的です。

ってことで、金やすりでゴリゴリ加工です。



窓にヘンな傷がつかないように気を付けて加工します。
私は手がすべってバレル上部に傷をつけてしまいましたが、窓のとこではないのでOKです。ホップラバーで隠れる部分なので、シリコングリスを塗って傷を埋めれば気密は問題ありません。

なお、今さらですが、サードパーティ(マルイ含む)のホップラバーを使う時、ホップラバーの寸法が若干長いので、3mm程度カットして使用します。
カットしなくても使えるっちゃ使えるんですが、ホップラバーの突起がバレルにかぶって、ホップのかかりが極端に悪くなってしまいます。基本的に付属のホップラバーの寸法を参考に、カットしましょう。

さて、肝心の実射性能ですが、正直わかりませんw
え、だって、正確なグルーピングとか測ってないんですもの。
まあデフォルトの状態では発生していた左右へのスライスが、この小技の適用後に発生しなくなった、という点においては安定したホップがかかっているのだと思います。
ま、もしかしたらプラシーボ効果かもしれないですけどね!

あ、ちなみにホップに関する様々なプチカスタムとかって、プラシーボによる脳内補正が多分にあると思います。私のこのカスタムもその類かもしれないので、自己マンの範囲でがんばってください!

おしまい。



  


Posted by ネヴリン  at 02:41Comments(2)AEG (Assault rifle)

  MASADA ACR 調整02 - 2011年12月31日

こんばんは。来年まであと数十分。
今日の晩メシは鍋です。年越しソバは中華そばを鍋につっこんで済ませます。

さて、前の記事の続きです。

分解が終わりましたので、さっそくカスタムパーツでデコっていきます。
セミのレスポンスと静穏性を両立させるカスタムを目指します。

レシピは、
メカボ:純正
モーター:SYSTEMA AtoZショート
ギア:SS ベアリングINギアセット(16:1)
軸受:ミネベア DDRF-830
シリンダー:SHS ステンレス放熱フルサイズ
シリンダーヘッド:SYSTEMA Energyサイレント(SIG550/AUG用)
ピストン:Modify クァンタムピストン
ピストンヘッド:SYSTEMA Energyサイレント
スプリング:LAYLAX プロメテウス90SP
スプリングガイド:ARMY FORCE ベアリング付
ノズル:WiiTech ホップチャンバー and エアタイトノズル
タペットプレート:純正
バレル:純正加工
配線:シリコン銀0.75sq
FET:なし
バッテリー:ET1 7.4v1400mAh30C

なんかほぼ全部カスタムパーツですね^^;
この総額だけでAEG1丁くらい買えると思います。

さて、中身に入っていきます。

まずはギアと軸受けから。
軸受けは、セクターのみ純正のステンレス削り出しを使い、スパーとベベルのみベアリング軸受に交換します。


(※比較のため、ベベルがミネベア、スパーは純正、セクターは純正削り出し)

一般的にはハイサイ系であれば、すべてベアリング軸受に替えたりしますが、今回のセクターギアにはすでにベアリングが入っているので、セクターは純正を使います。
スパーとベベルに使う軸受けですが、自衛隊の89式小銃9mmけん銃でおなじみのミネベア製のベアリングを使います。
2012/09/21追記:記述に誤りがあったので修正しました。

前使っていたSHSのエアガン用8mmベアリングは精度が悪く、オイルが切れたらゴリゴリ言い始めるし、ぐらぐらしてきます。そこで、エアガン用の選別品を買おうと思いましたが、6つで3000円程度するということもあり、工業用製品に走りました。



ベアリング軸受は、NTNやNSK(日本精工)、NMB(ミネベア)などがあります。
精度とか強度で言うとNTN>NSK>NMBだったりするんですが、値段も同じ順に並びます。
NTN製の8mmベアリング「FLW693」は、動荷重560N/静荷重180N、許容回転速度63000rpm
NSK製の8mmベアリング「F693」は、動荷重560N/静荷重179N、許容回転速度67000rpm
NMB製の8mmベアリング「RF-830」は、動荷重553N/静荷重176N、許容回転速度不明(多分60000rpm前後)
まあいずれにせよミネベア製が若干スペックは低いですが、誤差程度だと思います。
これらはいずれも並級(JIS0級)の精度ですが、AEGにはこれで十分です。というか、安物中華よりはるかに高精度ですからね。回してみると全然違いますよ。
決め手となるのは値段です。同型番を調べてもらったらわかりますが、ミネベア製が1個250円くらいです。NSKはその1.3倍、NTNに至っては2倍近くします。

ちなみにACRのメカボのフランジ用の溝ですが、こいつが曲者です。



2012/09/21追記:内容に誤りがあったため、修正しました。


JIS規格のベアリングの場合、フランジ外径が、メカボックスのフランジの掘り込みの内径と同じか小さい場合があります。
また、SHS等の強化ギアを使用する場合、フランジの厚みが付属の軸受けより厚いため、スパーギアがスムーズに回らない場合があります。


エンドミルを使ってフランジの外径の掘り込みを10mmに拡大します。
んで、この加工をすると角にバリが立ってしまうので面取りします。



これらの軸受けをネジロック剤で固定します。
瞬着とかと違って衝撃に強いですが、加熱しないと外せなくなるので覚悟が必要です。
まあ、外す時は軸受けの穴に60W以上の半田ごてをしばらく当てとけば溶けて外れるんですけどね。

さて、次にピストンです。
前の記事でも書いたように、ACRのメカボはピストンレールがタイトなので、ピストンを加工しないと入りません。(ハイスピ系のポリカなら入りますが、強化型は無理です。SSのフルティース14枚歯はいけますよ。)
クァンタムピストンをつける場合、まずピストン側の溝を削っていきま。フライス盤なんて高級なマチーンはないので、棒やすりで削ります。えっと、左右を大体0.2mmずつくらい削りました。
んで、今度はピストン側の突起を削ります。同メカボは、溝が円形になっているので、ピストンの突起も円になるように斜めに削っていきます。



削ったものをメカボに入れて、自重だけでスルッと動くようになれば完成です。
これを脱脂洗浄して次の工程に移ります。

ピストンにピストンヘッドを取り付けます。使っているピストンヘッドはシステマエナジーです。
旧サイレントヘッドに、吸気穴を変えられる機構を追加したもので、値段も安めなのでお勧めです。ライラとかSHS、LONEXなどの、テーパーがかかったシリンダーヘッドにも使えそうな感じです。
ちなみにこれ、スラストベアリングがついていて、後ろからねじ止めする典型的なカスタムヘッドです。
ねじが緩むと、ピストンがピストンヘッドの軸の段差に乗り上げてピスクラする(経験済み)ので、ネジロック剤でしっかりとめておきます。



シリンダーはSHSのステンレス製です。安いです。700円で買えます。
数あるシリンダーの中でなぜSHSかというと、ACRのシリンダーは外径25.6mmで、マルイサイズのシリンダー外径より太いです。なのでマルイと互換性のあるものだとぐらつきが生じます
これは最終的に振動の源になり、最終的にはメカボのひび割れ・破損につながるので、外形のやや大きめのSHS製にしました。中華製のボアアップや、強化シリンダーだとこのサイズに近いようです。

次はノズルです。
Wii Techという海外製のホップチャンバーについてきたノズルで、金属製です。



左が純正で、右がWiiTechです。
ノズルの長さはWiiTechの方が長いので、気密面で有利です。弾の保持位置は純正と同じなので、送弾不良などはありません。ただし、吸気用の爪がないので、給弾不良などが起こった場合ピストンの後退が若干遅れてピスクラする可能性があるので注意が必要です。
私はそれが起きないように、丸やすりで吸気用の溝をうす~~く掘っておきました。
ノズルの中には気密取り用のOリングが入っています。このOリングがシリンダーヘッドのパイプの先端に引っかかって入れにくいので、耳かきを使って入れました。
余談ですが、外国のレビューサイトの中には、このノズルとチャンバーを合わせて使うと初速が10%程度上がるとありますが、1Jセッティングではほとんど変わりませんません。(チャンバーとノズルのみ交換、個体差?)
むしろ、ノズル延長によって弾に当たる空気の効率やルートが安定するため、結果としてホップや初速が安定するのではないかと考えられます。初期ロットのACRにはマストアイテムかも。

次は配線周りのチューンです。
これに関しては写真を撮ってなかったので、交換後の写真がないです。ゴメンなさい。
先の記事でオムロン製のスイッチのことを書きましたが、このロットのマイクロスイッチは接点が強化されていたので、スイッチはそのままで配線のみ変えました。
配線は大阪・日本橋のデジットで購入した、テフロン銀メッキ0.75sqの導線を使っています。ライラのEGエレメントコードよりmあたりの単価が安かったと思います。前の電子工作のときのあまりなので、詳細は忘れました。



以前のスイッチは接点部分の面積が小さく薄い導体でできていたんですが、このロットでは接点が強化されており焼き付き耐性が上がっているようです。
ちなみに、当初FETを組もうと思って、IRLB3034を用意していたんですが、ゲートに電圧をかける抵抗とか、電圧安定用のコンデンサとかのパーツが入ったケースを紛失しちゃったので組んでいません。

最後に、これらを全部組み込んだらこんな感じになります。(配線だけ交換前のものです)





モーターはその辺に転がっていたシステマAtoZです。トルクもスピードもバランスがよく高性能なのですが、幾分電気を喰いまくるので外してました。動いてる時はハンパなくキレがいいですけど。
最初は手持ちのガーダーのハイスピレボリューションをつけようと思っていたんですが、こないだ試運転中に軸が一切回らなくなった(手で回そうとしても無理)ので今はクリーニング待ちのジャンク箱の中です。なんか引っかかってるのか?
ちなみに本来はSYSTEMA ENERGYモーターが良かったんですが、思いついた時点で国内外ほぼすべて売り切れで入手できませんでした。誰か持っている人がいたら譲ってください。正値で買いますから><

さて、これらを組み込んでサイクルチェックしてみました。
7.4v1400mAhのリポで、20~21発/sです。セミのキレは抜群にいいですが、サイクルが若干早いのは気に入りません。どうにかサイクルを落としたいなと思います。

次回はホップやバレル周りのチューンを書いていこうと思います。

それでは、良いお年をー。。。

  


Posted by ネヴリン  at 23:05Comments(5)AEG (Assault rifle)

  MASADA ACR 調整01 - 2011年12月31日

みなさんこんにちは。もうすぐ2012年ですね。

いっつも思うんですが、12/31が1/1に変わる瞬間って、そんなにめでたい瞬間なんかなぁと思います。
ニンゲンが決めた「年」が「月」「日」「時」とかの、わかりやすい上位の単位だからですかね。
まあ、みんなが乗っかるから私も乗っかるんですが。お祭り見るの好きだし。

さて、先日書いたMASADA ACRをカスタムしました。開発コードネームは「Hidemune(秀宗)」に決定です。

分解してみると、ホント細かいところが初期ロットとだいぶ変わってました。互換性はありそうですが。それはおいおい書いていきます。

まずはフィールドストリップで分解できるところまで分解し、メカボが入っているロアフレームを取り出します。
ネジ3本でメカボが取り出せるのでスゲー楽です。AR系のくせに5分でメカボ摘出できます。




相変わらずメカボを開かなくてもバネ交換が出来たり、モーターホルダー式だったりして、メカボまでアダプティブでコンバットな感じですが、モーターがはんだ付けされているので、ここの交換だけは大変です。
あとね、一見Ver2のガワをVer3に改良した形をしてます。これって、ちょっと加工したらVer2使えるんじゃね!?とか思ってやってみたんですが、精神力と愛が足らなくて無理でした。
結局、セレクタープレート周りとモーターホルダー周りという負荷のかかる部分が根本的にダメだったんで多分無理です。



並行輸入版なのでデチューンされています。ここのショップにはスプリングカットで対応してもらいました。
……スプリング短すぎやしないか?



スプリングを抜いてから分解するので、マルイ系みたいにパカッ・びよーんってならないです。STAR/ARES等もこのシステムを採用しているっぽいですね。あ、マグプルACRって噂されている通りSTAR/ARES製なのかな?伝聞なので証拠能力は薄いですがが、STAR/ARESとACMとかの2系統の工場で製造されているとかないとか。ちなみにβプロジェクトのOEMはSTARだしね。

んで、分解してみました。



ギアとか軸受けとかを見てみるとグリスは適量です。加工精度も非常に高く、バリとか歪みとか存在しません。ギアのかみ合わせとかシム調整もしっかりしてあり、ギア鳴りとかも少ないです。

あとスイッチはマイクロスイッチ式です。これもSTAR/ARESと全く同じものが使われています。



スペックは15AのV型スイッチ常閉型です。作動に必要な力は1N(約0.1キログラム重)程度だと思われます。
寸法はオムロンのV-16-2A5などと互換性があります。(双投形のV-16-2A5だと、NCの端子に結線します)
ただし、作動寸法が若干違うようで、純正スイッチは押し込みの深さが1.6~1.8mm程度なのに対し、オムロン製のスイッチは1~1.2mmで作動してしまいます。
ですので、オムロン製のスイッチを入れた場合、トリガー中腹でスイッチが作動してしまい、トリガーとスイッチの接続部品がカットオフレバーで跳ね上げられない場所にあるためバーストする場合があります。なので、接続部品に0.5~0.7mm程度のプラ板でかさ増ししてあげることが必要になります。
あと、オムロンスイッチは作動に必要な力が1.96N(約0.2キログラム重)と、約2倍程度必要になるので、トリガーの引きバネを3巻くらいカットし、少し強めの力で押さえつける必要があります。

また、写真ではModify製のクァンタムピストンが入っていますが、オルガさんなどのブログで紹介されている通り、MASADA ACRのレールはタイト目に設計されているので、ピストンを加工しないとうまく作動しません。これは後の記事で書きます。

さて、カスタム本文に入っていくと長くなってしまうので、一回ここで休憩です。続きは次の記事に書きます。  


Posted by ネヴリン  at 16:26Comments(0)AEG (Assault rifle)

  MASADA ACR - 2011年12月27日

注文していたブツがついに届きました!

私が愛用してやまないAR系統の進化系ライフル、

MAGPUL PTS 『MASADA ACR』 です。




私にとって2丁目となるACRですが、今回は並行輸入版です。
いやあ、ホントはアクセス扱いの正規版が欲しかったんですけど、KM企画さんの直販くらいしか在庫が無く、そのうえ高かったので、もういいやと思って並行輸入版にしました。こっちはKM直販価格より一万円以上安いです。

海外からなら500ドル以下で法規制対応済みのものを買えます。関税でいくらかとられるけど、諭吉四枚くらいでいけるっぽいですね。

ちなみに本体はこんな感じ。





嫁の手が映ってますが、あんまり気にしないでねw

仕上げに関しては国内正規版と変わりないです。ハンドガードの留ピン脱落防止部分が補強されたりしていますが、これはロットの違いみたいです。(私が買った初期ロットのACRにはなかったです)

あとは実射性能ですが……これは内部カスタムをやり終えてからまた掲載したいと思います。

あ、バレル外したら、チャンバー近くの金属部分が曲がってたや。




返品とか交換とかメンドクサイから、ここはスペアパーツで乗りきろっと。

なんだかんだ言って、はよ撃ちたいんじゃ。  


Posted by ネヴリン  at 18:32Comments(0)AEG (Assault rifle)