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  最近流行のFCU - 2013年07月24日

おはようございます。ネヴリンです。


最近更新が滞っていることに気づきました。およそ半年ぶりの投稿です。

半年間何もしていなかったのかというとそんなことはなくていろいろやってたんですが、記事にできるほどのネタがなくて。。。


今回も果たして投稿していいレベルの記事なのか迷う程度のクソい記事です。
妄想回だと割り切ってください。




今回は、最近アツい!といわれている
ファイアコントロールユニットです。

巷で流行ってると聞いたので便乗しに来ました。

FCUは安いものでも約10,000円、高いものだと17,800円とかします。

高すぎますねー。
ぼくみたいなビンボーな子はしゃっきんしないと買えません。

ということで、作ります。
題して「原価2000円でドロップインFCUをなんとかする企画(笑)」です。

企画倒れにならなければいいのですが。



作るのはコチラ。オタメシでVer2用。

最近流行のFCU

※イメージ図です。実際はマイコンとの接続ピンや機能は異なります。

最近流行のFCU


手抜き超シンプルですw

電子制御ユニットで最小限必要な機能だけ抽出し、
あったらうれしいな!程度の機能は無情にも切り捨てます。
当然ですよね。








世の中のエアガンユーザーのほとんどは、

リポ使ってもスイッチが焼けず、リポの過放電が防止できればそれでいい

っていう人が多いんじゃないでしょうかね。
それでないとFET自作とか流行しないですもんね。




廉価版FCUでは、とにかく安さを優先します。
回路図見るとわかりますが、ブレーキとかないですからね。いらねぇよな。
バッテリー?そんなもん7.4vリポと11.1vリポとニッスイが使えたら上等です。
(実はプリコックとかサイクル制御とかやろうと思えばできるけど、やらないからね)

そうはいっても一応安全性には配慮して270A対応のFETを使うし、モーターにつけるSBDだって基盤の上に乗せておく。
リポの電圧チェックは発射1回毎にチェック(Extreme-Fire方式)するし、
FET暴走(主にゲート破壊)を防ぐために安モンだけどFETゲートドライバを使う。
基盤的には電源系と制御系は十分遠くに離して配置にする。
ユーザーが設定するのは、リポを使うかそうじゃないかだけ。

この程度のスペックがあれば十分ですね。





せっかくなのでマメ知識を。

「FETの故障ってどんなのがある?」

FETの故障モードには、大別して
1. 温度(ASO)破壊
2. 負荷短絡破壊
3. ダイオード破壊
4. アバランシェ破壊
5. ゲート破壊
6. 静電気(ESD)破壊
があるようです。

詳しい説明は長くなるので、見たい人だけ下のボタンをクリックしてください。

最近流行のFCU



1. はゲートに低い電圧をかけたり連続での使用により発熱し、FETが故障します。
このときの症状は、各電極間オープン、または各電極間ショートです。
多くの場合、FETのプラスチック部分が焦げるようです。
なお、オープンの場合は線がつながっていないので比較的安全ですが、ショートの場合は電流が流れっぱなしになるので危険です。

2.はFET以外にバッテリーの電流の抵抗になるものがなく、過電流が流れてしまうことにより発生する故障です。
モーターがロックした状態でFETに電流を流したり、配線にキズが入ったりしてなることが多いようです。
この時の症状は、各電極間オープンになり、FET素子にひびや焦げつき、または素子の破裂があるようです。

3.はFETに内蔵されている寄生ダイオードが故障します。
電動ガンでは滅多に起きません。ほぼ無視できます。
この時の症状は、ドレイン・ソース間ショートです。
(ダイオードがショートするため、FET素子が故障していなくても電流が流れます)

4.はFETのドレイン・ソース間耐圧を超えた電圧をかけることによって素子が故障します。
電動ガンではモーターの逆起電力対策が不十分だったりモーターロック後の高電圧で起きます。
電動ガンのFET故障の二大原因のうちの1つです。フライホイール(還流)ダイオードを使いましょう。
このときの症状は、ドレイン・ソース間ショートです。目に見える異常は滅多になく判断が付きにくいようです。

5.はゲート耐圧を超えた電圧がかかることによりゲートが焼けつき、常にスイッチが入った状態になる故障です。
逆起電力対策が不十分だったり高電圧バッテリー(5セルリポなど)を使ったりすることによって起きます。
少し前に流行った「突入電流対策用コンデンサ」が一種の昇圧回路的に働き、最悪電源電圧の2倍の電圧がゲートにかかることによっても発生する場合もあるようです。(20130805追記:ブートストラップを昇圧回路に修正しました)
電動ガンのFET故障の二大原因のうちの1つです。
このときの症状は、ゲート・ソース間ショート、ドレイン・ソース間ショートです。目に見える異常は滅多になく判断が付きにくいようです。

6.は静電気による瞬間的な大電圧(大体1000V程度)が4のアバランシェ破壊や5のゲート破壊を引き起こすことによる故障です。
厳密には4や5に含まれるので、そちらを参照してください。
組み立てる前の状態だと静電気以外のエネルギーがないので割と安全ですが、バッテリーがつながれている状態で静電気が流れたりするとゲートくらいなら一瞬でやられます。もっとも、最近のFETだとアバランシェエネルギー(データシート中のEAS値)が比較的高く、その枠内なら耐えられるので案外大丈夫だったりしますが、それでも静電気量は変化しやすいので注意が必要です。
冬場はBDUとヒートテックの組み合わせが鬼門だったりすることもあります。


マメ知識、おわり!










……あ、ちなみに今まで書いたことは余力中の余力でやっていることであり、メインはこっちです。

1. MASADA ACR用チャンバー改良中 (MACS計画)
2. MASADA ACR用電子制御システム製作中 (METS計画)
3. MASADA ACR用Keymodハンドガード製作中 (SLASH計画)


もっとも、これらは完成までにちょっと時間がかかりそうなので写真チョイ見せで報告会。
平たく言うと、
1は以前書いたMASADAのチャンバー再設計の記事に関するもの、
2はMASADAを完全電子制御化し、さらに1のチャンバーと連動したりBluetoothを使って携帯で操作したりするようにする変なもの、
3はMASADAのぶっとくてぐらつくハンドガードをがっちり固定化してkeymodによっていろいろ遊べるようにするためのものです。

フィールドテストをクリア余裕の命中精度驚異の540A対応このマイコンは・・・設計中

















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Posted by ネヴリン  at 05:51 │Comments(8)Parts

この記事へのコメント
お帰りなさいご主人様

携帯と合体したらGPS機能使って仲間と連携したり
カメラと連携してサイドショット的な事したり
夢が広がりんぐじゃないですか('A`;)
これは早急に開発頂きたいです
エアコキショットガンしか使わないけどw
Posted by すなぼ at 2013年07月24日 08:11
ネヴリンさん

ご無沙汰でございます!またまた、たくらんでいらっしゃいますね~

MASADA ACRですがこの間、バトンさんでファインチューン?してもらいました。
ようは、0.25でちゃんと適正ホップがかかるようにしてもらった程度です。
が、まだ7メートル以上では撃っていませんので、テスト以前の状態です。

このMASADAは、今後サバゲとマッチの両方で使う予定です。
ネヴリンさんのブログ参考に、またいろいろ勉強させてください!
Posted by みっくん at 2013年07月24日 11:53
すなぼうず師匠

今回公開したFCUは、METS計画(マサダ専用)の技術を応用した簡易版という位置づけなので、こいつには余計な機能は搭載されません。(マイコンの機能や容量的に無理)
ですが、METS計画には他機種移植も視野にいれてますし、こっちには予算無視で最高性能を追求するので余計な機能もガンガン搭載予定です。
スマホ連動機能のうちスマホで処理する部分は容量制限が無いに等しいので、GPSも載せるかもしれません。私のスキルがついてくれば、の話ですが。

というか、GPSと画面共有機能だけがある単品アプリを作った方が実用的かもしれませんな。
Posted by ネヴリンネヴリン at 2013年07月24日 16:35
みっくんさん

こちらこそご無沙汰してましたw

チャンバーに関しては、ガンジニア様に3Dプリンタで成形してもらい、こちらでテストした結果、ホップの安定さや弾道のよさはほぼ実証できています。
あとは生産に踏み切るだけの段階なんですが、生産費用のこととか生産契約規模の問題でなかなか商品化にこぎつけられません。
課題が山積みです。



さいごに、私もショップカスタムのスペックが超絶気になるところですので、使用レポお願いしますねw
Posted by ネヴリンネヴリン at 2013年07月24日 17:22
こんにちは

おお、チャンバー形になって来ましたね

もしやと思いましたが形成線を見て3Dプリンターだと解りました
POMでしたらテストショットでもそれなりのお値段になってしまうでしょうし・・・

あとはパトロン探して量産にこぎつけるばかりですねw
応援してます 頑張って下さい
Posted by 半ダース軍曹半ダース軍曹 at 2013年08月03日 09:46
軍曹殿

樹脂材は見積もり出していませんが、アルミ5056のCNCだと試作(4点)で総額40万程度になるそうですw
数が増えれば単価は下がるようですが、初期投資が個人ではムリなレベルっぽいので本格的にパトロン探しが必要かもしれません。
頑張って資金集めしますね。
Posted by ネヴリンネヴリン at 2013年08月04日 20:52
先日こんなものを発見しまし。
MASADA用PUパッキン PRCISION TENSIONER
ポン付けで使用できるみたいで、0.2~0.25用 赤
0.25~0.43用 青 となっているみたいです。
なんか良さそうな感じなんですけどどうでしょうね?
Posted by crybaby at 2013年08月07日 09:56
crybaby様

これ初めて見ました。

純正のテンショナーと交換で使用できるようですが、構造上おそらく日本のセッティングには適しないと思います。
理由は、クッションゴムを使わず、(硬いプラスチック製のテンショナーで)直接ホップパッキンを押す形になるからです。
純正テンショナー+Hホップ接着と同じ効果だと思われます。
導入すればホップは強くかかるようになるかもしれませんが、グルーピングが荒れると思います。

自作素材として利用したい方や、緊急補修用として使いたい方以外は手を出さないのが無難でしょう。
Posted by ネヴリンネヴリン at 2013年08月09日 09:15
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