当ブログは、ユーザー主導でエアソフトガン業界を発展させることを最終目標に掲げるウェブサイトです。
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VFC XCR 調整01 - 2012年01月21日
みなさんこんにちは。文章が長いと不評のネヴリンです。
今日は東京へ遠征のため、新幹線の中から暇つぶしに記事を書いています。
さてさて、先日ACRが壊れかけて不調になったときに一目惚れで衝動買いしてしまった、VFC製のRobinson Armament XCR-L miniの紹介です。
ご存知の通り、XCRさんは第二回 チキチキ米軍次期採用小銃トライアル(仮)なるものにエントリーしていた次世代銃です。
5.56mmNATO版は民間からの評判がすこぶる良いようなんですが、7.62mmAK版は平均6発に1発のペースでジャムっちゃうという子です。
前置きはこれくらいにして、エアソフト版を軽くレビュー、というか特徴を列挙します。
①すごく頑丈。②軽くてコンパクト。③外観精度がすごくよい。④VFC全般に言えることですが、メカノイズがスゲーうるさい。⑤メカボがどのバージョンにも属さない独自仕様。⑥本体内にバッテリー搭載スペースがあるようなないような。
つまり、中身(④⑤⑥)をどーにかすればすごくいい銃に化けるというダイヤの原石です。独自メカボとかwktkですね。
⑥については、最初から外付けバッテリー用の延長ケーブルが付いているので、なるべく外に出してね、というVFCからのメッセージが伝わってくるのですが、ここはあえてイーグル模型やFireFoxの細くて短いタイプのスティックタイプのリポを選択し、本体に内蔵します。ET1イエローもためしましたが、うまいこと入れてもチャージングハンドルが引けなくなるのでアウトでした。
⑤については、仕方ないですね。シリンダーアッセンブリ、トリガーアッセブリ、ギアボックスアッセンブリの3ピース構造になっていいますが、既存のメカボのノウハウが生かせないわけではなく、分解/組立工程が違うだけなので問題ないです。
さあ、残った問題は④です。
大まかにいえば、(1)スプリングのしなる音と(2)ギアの建て付けによって発生する音の二つが原因です。
(1)ですが、VFCは、日本の法規制に合わせて弱いスプリングを使用しています。巻き数が多く短めのスプリングが入っています。
(2)ですが、シム調整の機構をスプリングに置き換えていることと、ベベルギアのピニオンと接触する部分の形成が甘く、バリが立っていることが原因です。
今回はこれらを解消したいと思います。
まずスプリングです。
XCRはシリンダーアッセンブリがフィールドストリップでの程度で取り出せるので楽です。
上部の補強金具を外し、固定ネジを緩めることでケースが開きます。なお、シリンダーヘッドやSPガイドはVer2のものが使えるようです。
スプリングですが、箱出し0.2gBB使用で85m/s程度の初速らしいのですが、同程度のマルイノーマルM4などに比べるとばねレートが弱く思えます。このばねだとピストン解放時にたわみが発生してビーンビーン鳴きます。
これを近所のファーストさん(チャリで15分)で買ってきたライラのMS90に交換です。
次にギアです。
ギアの形状は従来型メカボと同じです。モーターに吸着されちゃうので、素材はすべてスチール製だと思われます。
セクターとスパーにスプリングが入っているのですが、スプリングの端面が面取りされていないので、終端用のシムにがりがりと食い込むし、スプリングによって圧力がかけられているとはいえ、かみ合いが変動するのでギアノイズのもとになります。
このスプリングシムを廃止すると、マルイなどのノーマルギアに入っているはずのスペーサーが足りません。ですので、これを自作します。
使う材料は、ホームセンターなどで売っている外形4㎜厚さ0.5㎜(内径3㎜)の真鍮パイプです。私はファーストに行く途中のコーナンで入手しました。
寸法は、マルイなどのあまりのギアについているスペーサーを参考にします。測らなくても問題ないと思います。
加工法ですが、まずは、削りしろを残して真鍮棒を少し長めにカットします。
これから平面を出していくのですが、実際サンドペーパーや棒やすりを切削面に垂直にあてて削るのは至難の業です。ですが、軸を回転させながら削っていくと、不思議なことに平面が出てくるんです。
細い軸を回転させながら削ると、切削より回転が速い場合に力が均一にかかり、平面が出てきます。
本来ボール盤や回転旋盤などがあればさくっとやれるんでしょうけど、うちみたいな賃貸部屋にそんな重機は持ち込めません。そこで、同じような機能を持っている、チャック式の電動ドリルやリューターを使います。
私はドリルのチャックに真鍮棒をはさみ、一番早い回転速度で回転させながら、金属用棒やすりでぎこぎこやりました。
おおむね高さがそろったら、バリ取りのために600番くらいのサンドペーパーで切削面をこすります。このとき、サンドペーパーを押し付けるより、前後に移動させながら磨く方が面が丸くなり過ぎずに仕上がります。
スペーサーが出来上がったら、ねじロック剤をパイプ内側に塗布し、軸に圧入します。
VFCのギアの軸には段差があり、太いところが3.00㎜、細いところが2.95mmです。段差のところだけで固定するには強度不足のため、ねじロック剤で軸全体に固定しなければなりません。
固定しなかったら、真鍮が回転してしまってだんだん削れてくるんじゃないでしょうかね。
お次は、べベルギア。
ピニオンと接触する部分にバリがあります。
これは細めの三角棒やすりなどで適当に削り落とせば問題ありません。バリを落とすだけなら切削面は最小限で済むし、仕上げに磨いたりしなくてもいける気がします。そこまで神経質にならずに適当にやりましょう。
さて、おまけでもう1箇所カスタムしておきます。軸受です。
VFCの軸受は焼き入れスチール削りだしで強度面は問題ないんですが、回転効率が悪くギア鳴りの原因になっていると思われます。ここは少しでも抵抗を減らすために、ベアリング軸受を導入します。導入箇所は回転の速い、べベルとスパーの部分です。
XCRの軸受寸法は8㎜なので、ACRの記事でも使ったミネベア製の「RF-830」を使用します。
取り付けられている軸受は、ねじロック剤でメカボに固定されています。
ねじロック剤は加熱すると解けますので、加熱します。とはいえライターとかであぶるわけにはいかないので、60wの半田ごてを軸穴に突っ込み、加熱します。
解けたら軸受をはずし、固着しているねじロック剤の残りかすを除去するために、一度8㎜のドリルの刃を素手でいいので通しておきます。
これが終わると、RF-830の外側にねじロック剤を塗布し、ギアボックスに圧入します。
なお、フランジの掘り込みが深く外形10㎜なので、穴の拡張工事は不要でした。
最後にシム調整です。
最初にモーターとべベルのかみ合わせの調整なんですが、他のメカボと違い、ギアボックスとモーターホルダーであるグリップが固定しにくいです。まあここは、「XCR ベベル シム調整」でググるとすぐにやり方が出てきます。
ここを調整し終えたら、メカボ左側を使って、ベベルとスパーの高さが合うようにシムを入れ、次にスパーとこすれないギリギリの高さにセクターを持っていきます。
右っ側のシムは適当にぶっこんでやればOKです。元々自作スペーサーだし、シムの厚みなんて参考になりません。
まあ、ギアボックスを狩り組して斜めに傾けて回した時に抵抗感があったり、軸が軸受から著しく飛び出してフレームに干渉したらやり直す程度で上等でしょう。
完成するとこんな感じになります。
これらをきっちりくみ終えて試射すると、最初あったギュ・ビーンといったメカノイズはほぼなくなりました。
工具費用を除いたら、2000円程度しかかかってないカスタムなのでお財布にやさしいですw
これで、欠点を克服したコンパクト大火力アサルトライフルの完成です。
あ、先日スイッチをメンテしたら、完全に焼け焦げてました。リポの使い過ぎだな!
ってことで、コゲコゲの部分を削って、接点強化剤を塗って補強完了です。
またねー
今日は東京へ遠征のため、新幹線の中から暇つぶしに記事を書いています。
さてさて、先日ACRが壊れかけて不調になったときに一目惚れで衝動買いしてしまった、VFC製のRobinson Armament XCR-L miniの紹介です。
ご存知の通り、XCRさんは第二回 チキチキ米軍次期採用小銃トライアル(仮)なるものにエントリーしていた次世代銃です。
5.56mmNATO版は民間からの評判がすこぶる良いようなんですが、7.62mmAK版は平均6発に1発のペースでジャムっちゃうという子です。
前置きはこれくらいにして、エアソフト版を軽くレビュー、というか特徴を列挙します。
①すごく頑丈。②軽くてコンパクト。③外観精度がすごくよい。④VFC全般に言えることですが、メカノイズがスゲーうるさい。⑤メカボがどのバージョンにも属さない独自仕様。⑥本体内にバッテリー搭載スペースがあるようなないような。
つまり、中身(④⑤⑥)をどーにかすればすごくいい銃に化けるというダイヤの原石です。独自メカボとかwktkですね。
⑥については、最初から外付けバッテリー用の延長ケーブルが付いているので、なるべく外に出してね、というVFCからのメッセージが伝わってくるのですが、ここはあえてイーグル模型やFireFoxの細くて短いタイプのスティックタイプのリポを選択し、本体に内蔵します。ET1イエローもためしましたが、うまいこと入れてもチャージングハンドルが引けなくなるのでアウトでした。
⑤については、仕方ないですね。シリンダーアッセンブリ、トリガーアッセブリ、ギアボックスアッセンブリの3ピース構造になっていいますが、既存のメカボのノウハウが生かせないわけではなく、分解/組立工程が違うだけなので問題ないです。
さあ、残った問題は④です。
大まかにいえば、(1)スプリングのしなる音と(2)ギアの建て付けによって発生する音の二つが原因です。
(1)ですが、VFCは、日本の法規制に合わせて弱いスプリングを使用しています。巻き数が多く短めのスプリングが入っています。
(2)ですが、シム調整の機構をスプリングに置き換えていることと、ベベルギアのピニオンと接触する部分の形成が甘く、バリが立っていることが原因です。
今回はこれらを解消したいと思います。
まずスプリングです。
XCRはシリンダーアッセンブリがフィールドストリップでの程度で取り出せるので楽です。
上部の補強金具を外し、固定ネジを緩めることでケースが開きます。なお、シリンダーヘッドやSPガイドはVer2のものが使えるようです。
スプリングですが、箱出し0.2gBB使用で85m/s程度の初速らしいのですが、同程度のマルイノーマルM4などに比べるとばねレートが弱く思えます。このばねだとピストン解放時にたわみが発生してビーンビーン鳴きます。
これを近所のファーストさん(チャリで15分)で買ってきたライラのMS90に交換です。
次にギアです。
ギアの形状は従来型メカボと同じです。モーターに吸着されちゃうので、素材はすべてスチール製だと思われます。
セクターとスパーにスプリングが入っているのですが、スプリングの端面が面取りされていないので、終端用のシムにがりがりと食い込むし、スプリングによって圧力がかけられているとはいえ、かみ合いが変動するのでギアノイズのもとになります。
このスプリングシムを廃止すると、マルイなどのノーマルギアに入っているはずのスペーサーが足りません。ですので、これを自作します。
使う材料は、ホームセンターなどで売っている外形4㎜厚さ0.5㎜(内径3㎜)の真鍮パイプです。私はファーストに行く途中のコーナンで入手しました。
寸法は、マルイなどのあまりのギアについているスペーサーを参考にします。測らなくても問題ないと思います。
加工法ですが、まずは、削りしろを残して真鍮棒を少し長めにカットします。
これから平面を出していくのですが、実際サンドペーパーや棒やすりを切削面に垂直にあてて削るのは至難の業です。ですが、軸を回転させながら削っていくと、不思議なことに平面が出てくるんです。
細い軸を回転させながら削ると、切削より回転が速い場合に力が均一にかかり、平面が出てきます。
本来ボール盤や回転旋盤などがあればさくっとやれるんでしょうけど、うちみたいな賃貸部屋にそんな重機は持ち込めません。そこで、同じような機能を持っている、チャック式の電動ドリルやリューターを使います。
私はドリルのチャックに真鍮棒をはさみ、一番早い回転速度で回転させながら、金属用棒やすりでぎこぎこやりました。
おおむね高さがそろったら、バリ取りのために600番くらいのサンドペーパーで切削面をこすります。このとき、サンドペーパーを押し付けるより、前後に移動させながら磨く方が面が丸くなり過ぎずに仕上がります。
スペーサーが出来上がったら、ねじロック剤をパイプ内側に塗布し、軸に圧入します。
VFCのギアの軸には段差があり、太いところが3.00㎜、細いところが2.95mmです。段差のところだけで固定するには強度不足のため、ねじロック剤で軸全体に固定しなければなりません。
固定しなかったら、真鍮が回転してしまってだんだん削れてくるんじゃないでしょうかね。
お次は、べベルギア。
ピニオンと接触する部分にバリがあります。
これは細めの三角棒やすりなどで適当に削り落とせば問題ありません。バリを落とすだけなら切削面は最小限で済むし、仕上げに磨いたりしなくてもいける気がします。そこまで神経質にならずに適当にやりましょう。
さて、おまけでもう1箇所カスタムしておきます。軸受です。
VFCの軸受は焼き入れスチール削りだしで強度面は問題ないんですが、回転効率が悪くギア鳴りの原因になっていると思われます。ここは少しでも抵抗を減らすために、ベアリング軸受を導入します。導入箇所は回転の速い、べベルとスパーの部分です。
XCRの軸受寸法は8㎜なので、ACRの記事でも使ったミネベア製の「RF-830」を使用します。
取り付けられている軸受は、ねじロック剤でメカボに固定されています。
ねじロック剤は加熱すると解けますので、加熱します。とはいえライターとかであぶるわけにはいかないので、60wの半田ごてを軸穴に突っ込み、加熱します。
解けたら軸受をはずし、固着しているねじロック剤の残りかすを除去するために、一度8㎜のドリルの刃を素手でいいので通しておきます。
これが終わると、RF-830の外側にねじロック剤を塗布し、ギアボックスに圧入します。
なお、フランジの掘り込みが深く外形10㎜なので、穴の拡張工事は不要でした。
最後にシム調整です。
最初にモーターとべベルのかみ合わせの調整なんですが、他のメカボと違い、ギアボックスとモーターホルダーであるグリップが固定しにくいです。まあここは、「XCR ベベル シム調整」でググるとすぐにやり方が出てきます。
ここを調整し終えたら、メカボ左側を使って、ベベルとスパーの高さが合うようにシムを入れ、次にスパーとこすれないギリギリの高さにセクターを持っていきます。
右っ側のシムは適当にぶっこんでやればOKです。元々自作スペーサーだし、シムの厚みなんて参考になりません。
まあ、ギアボックスを狩り組して斜めに傾けて回した時に抵抗感があったり、軸が軸受から著しく飛び出してフレームに干渉したらやり直す程度で上等でしょう。
完成するとこんな感じになります。
これらをきっちりくみ終えて試射すると、最初あったギュ・ビーンといったメカノイズはほぼなくなりました。
工具費用を除いたら、2000円程度しかかかってないカスタムなのでお財布にやさしいですw
これで、欠点を克服したコンパクト大火力アサルトライフルの完成です。
あ、先日スイッチをメンテしたら、完全に焼け焦げてました。リポの使い過ぎだな!
ってことで、コゲコゲの部分を削って、接点強化剤を塗って補強完了です。
またねー
Hirosauerと言う人物は悪質な荒しです
粘着されたら面倒なので拒否した上で訪問しないよう警告文を掲載してください
軸をやすりとかでスプラインとかチェッカリングにしてやれば更に強くなったんじゃない?
そんな事したら真鍮歪んじゃうよー
って返されそうだが(汁
「カスタム銃は世界に一つの芸術品」
弄り癖のある俺には最高に心に響いたよ
エヴリン応援してるぜ!
確かに接着のとき軸がずれないように溝をいれておくともっと強度上がったかもしれませんでした。今回は芯出しを目分量でやっていましたが、精度求めるならそこまで必要ですね。
次回実践してみます。
XCR、カッコイイですね^-^
KAC PDWもそうですが、バッテリーをうまく内側に収納できればいいのですが・・・
いまのところリポをフロントにインしか方法がないのが痛いですよね・・
お返事お待ちしております。
kizashid3@gmail.com